元のページへ戻る 

( 2014年2月6日 掲載)

DF監査役部会第9クール    基礎編(第4回)

監査役部会研修会第9クール 基礎編(第4回)を以下のとおり行いました。

  • 開催日時:2014年1月30日(木)午後2時〜午後5時(終了後に、立食形式で懇親会)
  • 会  場:日本財団・会議室
  • 課  題:基礎編4部構成の最後として「監査役の基本」および「中小会社の監査役のあり方」についての総括としての講習会とした。これを踏まえて、グループでの議論を通して監査役としてのあり方についての論議を深めることを期待した参加者によるグループ討議を行った。

【第1部】講師 世話役・筧正澄(14:00〜14:50)

テーマ:「監査役の基本」

作成資料および参考資料等をもとに、以下の項目についての解説があった。

  • 新任監査役としてまずやるべき事について
  • 監査役の職務、権限、義務について
  • 監査役は孤独で煙たがられる存在かについて
  • 監査役の具体的な実務(監査計画、期中期末監査、内部統制等)について
  • 株式公開(IPO)について
  • 監査役像について

【第2部】講師 世話役・宇佐見昌尚(15:00〜15:50)

テーマ:「中小会社における監査役の在り方」

作成資料をもとに、以下の項目についての解説があった。

  • 中小会社監査役の心構え
    -監査役監査基準による監査役の心構え
    -中小会社の経営者が期待する監査
    -中小会社の経営者が期待する相談役的貢献
    -監査役としての一線
  • 不祥事から会社を守る監査役
    -取締役の善管注意義務の確認
    -粉飾決算の摘発と防止
    -不祥事を起こさせない体制の構築

【第3部】グループ討議(16:00〜17:00)

司会進行:世話役・黒崎明雄

以下に提示されたテーマをもとにグループで討議し、その結果を発表する形式とした。

  • 参加者18名を現監査役、経験者および未経験者等を織り交ぜて3グループに編成(各グループに世話役も参加した)
  • テーマ:
    ① ワンマン社長から「あなたには頼んで来てもらったが、中小企業はスピードが命なので、意思・決定においてあまり足を引っ張らないで欲しい」と言われたとき、あなたならどうしますか?
    ② 取締役会開催前に、配布された議案の中に、監査役としては、疑義があると思われる事案がある場合、あなたならどう対応しますか?
  • 発表:期せずして3グループともテーマ ② を選択した。
  • 発表の内容も、「疑義」についての解釈として、適法性に関わることか、妥当性に関わることかに仕分けされた。
  • 適法性に関わる疑義であれば、キチンとものを言う、法令・規程等に遵守しているかどうかを見極める、時間が許せば弁護士等の意見を徴する、取締役会にかかってしまえばしかるべく意見を述べ議事録に記載させる、等の見解が示された。
  • 妥当性に関しては、そこに至る(検討の)プロセスを評価する、違和感があればしっかりと質す、疑義ある事案が出されないような仕組を前もって構築しておく、監査役会のコミュニケーションを密にし、社長との信頼関係を作り上げておく、といった意見が表明された。
  • ただし、監査役の意見を議事録に記載させるのは、(現実としては)なかなか難しいのではないかとの見解も示された。 基礎編の最終回まとめとして、講演会、グールプディスカッションと懇親会を行い、幅広い立場での双方向の意見交換が出来、出席者の皆様から好評をはくしました。

以上