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( 2013年12月6日 掲載)

DF監査役部会第9クール    基礎編(第2回)

監査役部会研修会第9クールからの新しい試みとしてスタートした基礎編(第2回)を以下のとおり行いました。

  • 日 時:2013年11月28日(木)午後3時―午後5時
  • 会 場:パソナテック研修室丸の内パークビルディング19階
  • テーマ:会計的視点から見た監査役監査のポイント
       最低限抑えるべき項目とは   
  • 講 師:矢治博之氏(新日本有限責任監査法人シニアパートナー公認会計士/写真)

【要 旨】

講師監査役視点から、ポイントを経験に裏打ちされた具体例を挙げながら、複雑な会計について分かり易く説明頂きました。

 

(会計上の基礎知識)

  • 財務諸表としては、①貸借対照表(会社のストックベースの情報)、②損益計算書(会社のフローベースの収益情報)、③キャシュ・フロー計算書(会社の現金ベースの収支情報。勘定合って銭足らずがわかる)があり、基本は連結ベースで作成されている。

(会計監査上の留意点)

  • 収益の計上方法は、監査上大きなポイントである。実現した収益のみ計上されるが、また、会計不正の温床にもなりうる。
  • 引当金の計上(引当金の大きな増減の有無と理由)、固定資産の減損会計(企業収益へのインパクトは大きいが、会社の判断の妥当性)や税効果会計(会社の事業計画の実現可能性の評価)があるが、大筋を理解しておればよい。

(会計監査人とのコミュニケーション)

  • 監査役は、コーポレート・ガバナンスの一翼を担うものであり、会計監査人との双方向のコミュニケーションが大事である。両者の連携強化は、監査の質と効率化には必須である。

(会計に関わる不正事例)

  • 会計不正の事例は依然多いのが実情である。この不正が起こる要因として3つ(トライアングル)がある。①動機、プレッシャー、②機会、③正当化である。この3つが同時にからむと、会計不正が行われうる。

活発な質問も出て、盛況にて終了しました。出席者のアンケートでも、「分かり易くまとめられて良かった」「経験豊富な実務に裏付けれた実例説明は具体的で分かり易い」などの好評を頂きました。

以上