DF監査役部会第9クール 第1回研修会
第1回研修会は、久しぶりにパネルディスカッッションとして行われ、現役監査役からの生の声が多く出され、出席者からも鋭い質問がでて、活発な研修会となった。
- 開催日時:平成25年10月17日(木)午後3時〜5時
- 場 所:学士会館203号室
- テーマ:「中堅・中小やベンチャー企業の現場から「監査役」を本音で語る」
時代の変化に柔軟に立ち向かうために
- 講 師:パネルディスカッション方式で開催
- パネリスト:
鈴木信男氏(アナトープ ㈱ 等監査役)
三入稔氏(キリン協和フーズ ㈱ 監査役)
宮岡和夫氏(1st ホールディング ㈱ 前監査役)
- コーディネーター:山本正氏(DF監査役部会世話役、元宇部興産 ㈱ 監査役)
【要 旨】
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企業を取り巻く経済・社会環境の変化が著しい。そのために、企業リスクは多様化し、競争も激化してきている。監査役の役割について限界説も喧伝される一方、監査役の責任が厳しく問われる傾向にある。そのような環境下で、監査役監査は、規範的アプローチに加え、監査現場で創意工夫を重ねた実証的アプローチの成果の活用が不可欠である。
- 以上の問題意識をもとに、各パネリストから、ベンチャー企業、事業統合会社、及び中堅企業(IPO後MBOとガバナンスに変化あり)の監査実務の現状について、論点を ①情報の収集、②リスクの識別、③トップとの意思疎通、に絞ってプレゼンテーションが行われた。
- 各パネリストから、日本監査役協会の監査役監査実施要領を参照点としながらも、置かれた環境下で、「時代の変化に柔軟に立ち向かう」ために、創意工夫を試行していることが実証的に紹介された。
- コーディネーターからの「監査役はそんなに張り切らなくてもよいのでは ‥‥ 」といったサメた質問に対しても、ベンチャーや中小・中堅企業では、監査役は「監査役」としてだけではなく「相談役」機能も持つのだという実務からの反論がなされた。
- プレゼンテーションの後、参加者から「不祥事情報を得た場合の対処はどうする ‥‥ 」や「監査役としての基本スタンスをどこにおいているか ‥‥ 」など、内容をより深める質疑がなされた。なお、実務面の創意工夫だけでなく、監査役制度の在り方(選任方法等)が課題ではないか等の意見も出された。
- この研修会後、HR事業部の森川部長(旧サーチ事業部長)から、DFへの求人状況の報告等があり、研修会の内容は、求人側のニーズにそっている様だとの感想があった。
以上