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監査役部会

見出し トピックス(2008年版)

開催日 内容
平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
小研究グループ
発表会
2009/6/5
監査役部会小研究グループは、「企業不祥事研究グループ」と「ベンチャー企業グループ」の2班にわかれ昨年8月から本年5月まで毎月研究会を重ね活動してきた。
 この成果の発表会を6月5日、日本プレスセンター9Fにて50名の参加のもとに開催した。今回はベンチャー部会にも参加を呼びかけ熱のこもった発表会となった。


詳細はこちらをご覧ください。
平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第8回研修会応用編
2009/5/18
第8回監査役部会研修会応用編は5月18日〈月〉学士会館202号室において50名の部会メンバーが参加して開催された。
 昨年10月からスタートした第4クール監査役部会研修会は今回の応用編「現役監査役に聞く~パネルディスカション」で終了し、第5クールは今秋10月から新たなカリキュラムでスタートする。
 なお、部会メンバー有志の「小研究グループ:①企業不祥事グループ②ベンチャーグループ」の研究発表は6月5日〈金〉に開催される。

今回の「現役監査役に聞く~パネルディスカション」は、コーディネーターとして、毎回お願いしている公認会計士・ソニー社外取締役〈監査委員会議長〉の山内悦嗣氏(やまうちよしあき氏)をお迎えし、パネラーには、かざかフィナンシャルグループ(株)常勤監査役前川榮夫氏、(株)デイア・ライフ常勤監査役山浦幸雄氏、イーストウエストコンサルテイング(株)常勤監査役山本正氏、(株)フェイス常勤監査役渡邊章氏の4氏にお願いして開催した。

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活発な質疑も飛び交った研修会場
研修会終了後、懇談するみなさん
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以上

平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第7回研修会応用編
2009/3/27
写真は講師の 大内 高士 氏
第7回監査役部会研修会応用編は4月21日(火)学士会館320号室において50名の部会メンバーが参加して開催されました。
 今回は講師にNTTビジネスアソシエ株式会社内部統制部門長の大内高士氏にお願いして、「日本版SOX法&監査役の役割・責任」のテーマでお話しいただきました。
 講師大内高士氏のNTTビジネスアソシエ株式会社は、NTTグループ約500社の連結決算業務およびSOX法404条対応受託業務・NTTグループ監査業務のシェアード化ほかの各種コンサルテイングに関する業務を幅広く行っており、2008年米国シェアードサービス最優秀企業賞を日本企業として初めて受賞しています。

講演では、先ず本年度は内部統制制度実施初年度を迎えるにあたり、「内部統制とは企業が持続的に成長、発展することを目的として、業務を適正かつ効率的に遂行するために、経営者が自主的に社内に整備し、全従業員によって運用される体制及びプロセス」であると説明されました。

日本版SOX法制度化の経緯とSOX法への対応の中で、企業は2008年以降の決算報告において有価証券報告書に加えて「内部統制報告書」を提出する義務が生じ、内部報告書として報告するためには「内部統制の整備状況、運用状況」を文書化し評価する必要があること。経営者は、財務報告に係わる内部統制の有効性を評価し「内部統制報告書」を作成して「有価証券報告書」とあわせて報告を行う必要があること。外部監査人は、「内部統制報告書」に示されている内部統制の評価が適正か否かを監査し「内部統制監査報告書」として意見表明する必要があること。

内部統制実施基準のポイントとして、①内部統制の基本的枠組みでは、内部統制の目的、統制環境、統制活動、モニタリング、リスク評価と対応、情報と伝達、ITへの対応の6つの基本的要素、財務報告に係わる内部統制の構築の要点、プロセス。②財務報告に係わる内部統制の評価及び報告において、評価範囲の決定では、重要な事業拠点における売上高、売掛金、棚卸資産に係わる事業プロセス+重要性の大きい業務プロセスを個別に追加する必要があること。
 内部統制の整備、運用状況の評価では、内部統制に係わる「不備」の質的重要性及び金額的重要性(例えば連結税引前利益の5%程度)を勘案して「重要な欠陥」の有無を判断して「内部統制報告書」を作成する必要があること。③財務報告に係わる内部統制の監査については、監査計画の策定、全社的な内部統制の評価の検討、業務プロセスに係わる内部統制の評価の検討、重要な欠陥等の報告と是正状況の検討を踏まえて「内部統制監査報告書」の作成を行う必要があること等について詳細に説明いただいた。
 また、「整備状況、運用状況の評価」において、期中において不備が発見されても期末に改善されていれば有効であること。期中の「重要な欠陥」については、
会社が外部監査人と改善方法について協議し、速やかに監査役等に報告することが必要であること。加えて3月決算法人の日本版SOX法対応イメージについて具体的に説明いただいた。

内部統制監査に対する監査役の役割として、期中のポイント、期末のポイントとして、3月決算法人の例で説明され、①期中の監査ポイントとして監査役は四半期レビューの報告内容を吟味し、取締役が行う再発防止の改善実施、事務処理の徹底を促す周知等についてモニタリングを行い、不備の改善に時間を要する場合には監査人に提示される改善措置、改善計画をモニタリングして意見陳述することが求められる。②期末の監査のポイントとして、期中テストの評価、決算、財務報告プロセスのテスト評価、決算発表時の取り扱い、監査報告書、内部統制報告書、内部統制監査報告書における取り扱いが重要である。
 また、期末最終評価において予想される問題点として、①決算、財務報告の重要性~決算、財務報告プロセスの不備事例②IT統制の重要性 ③スプレツドシートの評価④外部委託業務&予実管理のコントロールの4項目を挙げてケーススタデイを例示して懇切、丁寧な解説をされた。

ケーススタデイの説明のなかで、NTTビジネスアソシエ株式会社のグループSOX法対応についても具体的活動内容を解説いただき、グループ各社が監査人と協議し業態に応じた夫々のマニュアル等を作成し、対応している点は参加者にとって大変参考になった。
 また、資料として提示された「会計監査人との連携に関する実務指針」(「社」日本監査役協会版)、「監査役からみた財務報告に係わる内部統制報告制度に関するQ&A」について要点を説明され、参加者からは内部統制監査に当たっての監査役の役割がイメージでき大変良く理解できたとの意見が多数よせられた。

以上

平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第6回監査役部会
研修会基礎編
2009/3/27
写真は講師の 石原正之 氏
第6回監査役部会研修会基礎編は3月27日(金)学士会館203号室において45名が参加して行われました。今回は毎年講師をお願いしております株式会社CSKホールデイングス常勤監査役の石原正之氏にお願いしてお話しいただきました。
 同氏には監査役部会研修会スタート時から研修会世話役をお願いしており研修会の運営に大変ご尽力をいただいております。
 また、(社)日本監査役協会の講演会の講師・パネラーとしても大活躍しておられ、異業種交流第4部会幹事を務めておられます。

ご講演のテーマは、「私の監査役体験談」と題してお話いただきました。
 冒頭、私の監査感について、監査役は「会社という飛行機が離陸する時に上昇する力を与える逆風の役割であり、勇気を持って発言することが大切でその一言が執行部との信頼関係を築く端緒になる」と指摘されました。
 そして、監査スタイルの確立に向けてご自分が常勤社外監査役に就任後取り組んだこととして、重要会議への出席、情報の収集、監査計画の作成、業務監査としての内部統制システムの監査、往査、代表取締役との定期会合、グループ監査役との連携、期末監査等について詳細な資料に基づき説明された。
 特に、監査の留意点として、①トツプとの健全な距離感の創出、②内部監査部門との連携、③会計監査人との連携、④補助使用人の活用、を挙げて「孤独を克服して責任ある監査を実施することが重要である」と力説された。
結びとして、講師は座右の銘として「恐れず偏らず」- without fear and without favour を念頭におき日頃監査業務を行っていると話された。
 今回は、講演後の質疑の時間を50分程度取り活発な意見交換を行なったので監査役業務に対する具体的なイメージ、監査役の仕事内容、思い、悩みが手触りで伝わった。また本日の講義資料は「監査役マニュアル」として監査役業務を行う上でのバイブルにしたいとの意見が参加者から寄せられ大変好評な研修会であった。

以上

平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第6回研修会応用編
2009/3/17
写真は講師の 杉田 純 氏
第6回監査役部会研修会応用編は3月17日(火)学士会館202号室において55名が参加して行われました。
 今回は講師に公認会計士で三優監査法人統括代表社員の杉田純氏にお願いしてお話いただきました。
同氏は、中堅企業の経営コンサルテイングから事業承継まで幅広くコンサルテイング活動を行う一方、100社以上の株式上場準備企業に対して資本政策、経営管理制度全般から会計監査まで多くの企業の指導を行っています。また日本を代表する上場企業各社からも社内研修講師として、鋭い洞察力と説得力ある講義で好評を博しており、毎年DF監査役部会研修会の講師をお願いしております。

ご講演のテーマは、昨年同様の「ベンチャー企業の上場準備の進め方と監査役の対応」と題してお話いただきましたが、最近の経営環境を反映してベンチヤー企業の上場が急減している状況に鑑み、昨年とは違った新しい視点から論じていただき参加者から大変好評を博しました。
 冒頭、激変した世界経済と日本の対応と今後についてふれていただき
財務レバレッジを重視したビジネスモデルの崩壊により世界金融システム崩壊の危機にあり先進国のなかで日本が一番危険水域にあると指摘された。
かかる経済状況のなかでの監査役の責務は極めて重く、監査役は腰を入れて取り組む必要があると話された。
 具体的には、最近の新規上場関連規則の改正点、内部統制システムの構築、国際会計基準のコンバージェンスへの取り組み等について監査役監査のあり方について実践論を論じていただいた。
 特に企業のコーポレートガバナンス強化のための施策、具体的な進め方について懇切丁寧な説明は大変有益であつた。株式上場に向けた監査役の対応のなかで上場審査における取引所の質問例、東証の内部統制に関する質問事項は大変勉強になり、株式上場時における監査役の役割・責任の重さを痛感し身の引き締まる重いを強くしたとの意見が多数寄せられました。
 直近の西松建設の事例からコーポレートガバナンスの問題点・監査役の責任の指摘は極めて示唆に富み監査役研修会として非常に有益でありレベルの高い研修会であつた。

以上

平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第5回研修会応用編
2009/2/19
写真は講師の 泉谷 裕 氏
監査役部会第5回研修会応用編は2月19日〈木〉学士会館202号室において75名が参加して行われました。
 今回は、講師に株式会社村田製作所前代表取締役副社長で現顧問の泉谷裕氏にお願いしてお話いただきました。同氏は、株式会社野村総合研究所及び住友ゴム工業株式会社の社外監査役、経済産業省産業構造審議会情報経済分科会の臨時委員でもあります。

ご講演のテーマは「戦略的経営管理~利益の見える化と意志決定と題して監査役のみならず経営の執行側である取締役にとって極めて有益な内容でした。
 冒頭に、経営と「経営管理」とは別次元であり、「経営」とは市場と企業を取り巻くすべての条件下で企業のもつ技術・資本・人・情報などの経営資源を考慮して行う総合的価値判断であり、「経営管理」は経営を支援する手段である。但し、的確な経営判断には適正な経営管理が不可欠であるが「管理のための管理」の道具であってはならないし経営環境や時代の変化に応じて改革が必要と話された。
 グローバル化、多様化のなかでの企業経営について、経営管理制度を支える経理制度、経営を誘導する管理会計、収益管理の責任体制について村田製作所での実例を示しながら詳細な説明をいただいた。
 収益管理の責任体制について、工程別損益管理、製品別責任制、連結ベースでの損益管理全般について付加価値〈率〉と付加コスト、原価低減、内部振替価格の設定、正味原価と正味利益を重視し費用の3分割〈変動費、加工費、間接費〉による生産の全体最適化、社内資本金制度と社内金利制度、製販情報を活用したコンピューターシステム、在庫管理とたな卸し資産の活用、設備投資経済計算と評価、経営の意志決定のあり方等の詳細な説明は参加者から「管理会計の活用の大切さ」、「経営管理」は監査役のまさに不可欠な知識であることを認識した。また本日の講義はコンサルタントとは違う生きた経営管理を聞けたと大変好評であつた。

以上

平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第5回基礎講座編
2009/2/10
監査役部会研修会第4クール第5回基礎編は2月10日に学士会館で約50名の部会メンバーが参加して開催されました。
今回の講師は、第1クールより毎年お願いしており好評を博しております株式会社日本人材開発センター主任講師である村井敞氏にお願いして「減損会計の解説・事例研究」と題してご講演いただきました。
写真は講師の村井敞氏

ご講演は、

  1. 減損会計導入の背景
  2. 減損会計の概要と制度の考え方
  3. 対象資産のグルーピング
  4. 減損会計の手順
    事例研究~共用資産の事例
  5. 減損会計と企業経営
  6. 監査上の留意点

について事例研究を交え減損会計の仕組みを体系的に平易に分かり易く実践的に解説いただき全体像が良く理解できたと好評でした。

特に世界的な景気悪化の情勢下で企業は減損処理が不可避の状況となってきておりタイムリーな研修会であったとの感想が多数寄せられました。
減損の具体的対象となる資産、グルーピングの手順並びに減損の兆候の把握、認識、測定と損益計算書と貸借対照表への反映は参加者の理解を深めるのに大変有意義であった。

最後に監査上の留意点として、将来キャツシュフローの把握が利益操作に利用されていないか、減損損失の発生を隠蔽していないか等をチェツクする上でいかに重要であるかについて認識を新たにすることが出来ました。

以上

平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第4回応用編
2009/1/16
写真は講師の中野浩志氏
監査役部会研修会第4クール第4回応用編は1月16日に学士会館で約70名の部会メンバーが参加して開催されました。研修会終了後引き続き新年会を行い相互の懇親を深めることが出来ました。

今回の講師は、昨年も大変好評でありましたSAPジャパン株式会社EPM事業開発本部FCMソリューションマネージャーとして経営管理・財務経理・内部統制領域のソリューションを提案しておられる中野浩志氏にお願いして「成長とリスクマネジメントの両立~監査視点でみた変化に強い事業基盤としての企業システム」についてご講演いただきました。

ご講演はGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)の実効を高める手法として多様化する諸リスク回避のためにITの活用により日常業務に統制をいかに組み込むかについて具体的事例を交えて説明されました。

講師は、企業の健全なる成長に向けた一貫性を持った取り組みの必要性を強調され、場当たり的な法規制対応では変化対応力、コストの両面で限界があり、持続的な企業価値向上のためには基本的な枠組みを押さえた整合性を持った取り組み及びガバナンス、リスク、コンプライアンス情報をいかに活用するかという視点での整合性を持たせた取り組みが大切であると説明されました。
IT活用の視点から具体的事例を示して、GRCの統合実現のポイントとして
  1. 高い倫理観を企業文化に浸透させること
  2. GRCをコアとなる業務プロセスに組み込むこと
  3. パフォーマンスを測定し、価値を評価すること
  4. ITの活用により実効性・効率性を高めることを挙げてリスク管理を日常業務へ定着化させることだと総括されました。

参加者からは、ITシステムによるリスクマネジメントの具体的なイメージを得ることが出来、実践的、戦略的テーマーで臨場感高く大変勉強になったとの意見が数多く寄せられ再講義を要望するとの声も強く大変好評でありました。

研修会終了後の懇親会で歓談する中野浩志氏
平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第4回基礎講座編
2009/1/9
写真は講師の上原利夫氏
監査役部会研修会第4クール第4回基礎編は新春1月9日に学士会館で約55名の部会メンバーが参加して開催されました。今回の講師はDF会員で唯一の法学博士の上原利夫氏にお願いして「これからの時代の監査役会」というテーマでお話いただきました。
講師の上原利夫氏は、現在日本経営倫理学会理事で企業行動研究部会長としてまたDF監査役部会の小研究グループ「企業不祥事と監査役」のリーダーとしても大変ご活躍いただいております。

講師は、2002年に法学博士号を取得した博士論文をベースに随筆という纏め方でロエスラー素案と旧商法との比較から講師独自の視点で商法制定の歴史を踏まえた歴史的背景から監査役制度の問題点を指摘し、現在の監査役・監査役会の問題点を浮き彫りにし監査役独任制の否定を大胆に説明された。
講師の現行監査役の独任制には問題点ありとの説明には、参加者の賛否両論あるものの監査役制度の歴史及び根幹を理解した上で監査役実務に携わる必要性が理解出来たとの感想が数多く寄せられた。

講師は、結びとして監査役会会社の今後の課題として

  1. 委員会会社との2本立ての存続(歴史的必然性)
  2. 監査役会会社への社外取締役の導入〈客観性〉
    取締役会を機能させるために監査役は全員社外者にしてこのなかから常勤監査役を選び、社外取締役を含む取締役会と向き合う形にする。この構造は取締役会と監査役会が2院政治(下院と上院)の機能(実権と理権)を示し会社のステークホルダーの利害を調整するコーポレートガバナンスの仕組みであると説明された。
  3. 監査役会における監査役独任制の廃止〈説得性〉
  4. 取締役会(実権)に対向する監査役会〈理権〉の実現〈民主性〉をあげられた。

また、講演後の30分間の質疑では活発な意見が出され大変盛り上がりました。
今回、監査役部会に新会員となって初参加した方から活発な質疑に大変感銘を受けており、次回からは質疑に積極的に参加したいとの意見が寄せられました。
また活発な質問のなかで監査役の現場での悩みや監査役の現状を知る機会となり極めて有意義であったとの意見が出されました。

平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第3回応用編
2008/12/15
写真は講師の松田千恵子氏
監査役部会研修会第4クール第3回応用編は12月15日に学士会館で約60名の会員が参加して開催されました。今回の講師はマトリックス株式会社代表取締役、ブーズ・アンド・カンパニー株式会社ヴァイスプレジデントの松田千恵子氏にお願いし、「新しい企業財務のあり方と監査役の視点」というテーマでお話いただきました。
新しい企業評価指標として「企業価値」をあげ、企業価値を高める戦略構築、情報開示の重要性ならびに組織における課題としてダイバーシティ・マネジメントの意義と取り組みについて解説いただきました。参加者からは監査役の視点を高める内容で、優れた勉強会であったと好評を得ました。
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平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第3回基礎講座編
2008/12/8
第4クール監査役部会研修会の第3回基礎講座編が12月8日学士会館で約50人の会員参加のもと開催されました。講師は会員で、横浜市立大学商学部講師を務めておられる村井敞氏にお願いし、「キャッシュフローと企業経営」というテーマでお話いただきました。
写真は講師の村井敞氏
キャッシュフローを分かりやすく、詳細に説明していただき、従来の損益計算書ほかバランスシートに基づく経営とキャッシュフロー経営との違いなど、監査役として備えるべき基礎知識習得に役立つ研修会となりました。

はじめに新聞記事による東芝のキャッシュフロー経営の事例紹介があり、つづいて国際会計基準と日本の会計制度の国際基準化への動向の説明がありました。
 キャッシュフローについては、営業活動によるキャッシュフローをはじめ、投資活動、財務活動による3種類のキャッシュフローについて、さらにキャッシュフロー計算書のもつ意義と直接法・間接法による作成方法など分かりやすい解説がありました。
 損益計算書とキャッシュフロー計算書の違いについては、それぞれが対象とする範囲、現金主義と発生主義、運転資金増減への反映、表現する利益などについての違いがあることを説明され、そこからキャッシュフロー計算書の読み方やフリーキャッシュフローを短期・長期の経営分析にどのように利用すれば良いかなどについて教えていただきました。
 最後にキャッシュフロー経営のポイントとして、営業活動によるキャッシュフローをはじめ投資活動、財務活動よるキャシュフローそれぞれが目標とすべき内容やポイントとなることについて解説があり、監査役が企業経営に関しその機能・役割をしっかり果たすために備えるべき視点、指標を明快に示していただいた有意義な研修会でした。
平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第2回基礎講座編
2008/11/11
平成20年度の第2回基礎講座編が11月11日学士会館で約50人の参加のもと開催されました。今回の講師はDF会員、MBA米国公認会計士飯野陽一氏にお願いし、「会計的側面から見た監査役業務」というテーマでお話いただきました。
今回は、昨年の受講者アンケートに応えるかたちで、簿記の仕組みについても詳しく説明していただき、監査役にとって必須である会計に関する知識を理解、整理する研修会となりました。
写真は講師の飯野陽一氏

1.簿記の仕組み

16世紀のすぐれた発明、複式簿記の仕組みについてベンチャー企業を例に取り上げて基本的な考え方を説明された。さらにゴーイングコンサーンの場合、取引と仕分け、試算表・貸借対照表・損益計算書の勘定科目にどのように計上されるか、あるいは商業簿記と工業簿記の仕組みの違いが売上原価の算定方法の違いによることなど分かりやすく説明を受けた。

2.企業会計原則

続いて会計実務の実践規範となっている企業会計原則について説明があった。企業会計原則は会計の処理基準、監査の判断基準、会計法令の制定・改廃の理論基準となる重要な原則であり、会計全般にわたる包括的で基本的な原則を包含していること、損益計算書原則、貸借対照表原則の考え方などの解説があった。
 監査役として自社の財務諸表分析力を備える必要性があるとの観点で、買収防衛策で初の裁判例まで出された中堅優良企業のブルドッグソースを取り上げ、その財務諸表による財務内容のポイントを解説された。そのなかで、退職給付、税効果、金融商品、固定資産の減損に係る各会計基準にそって「退職給付引当金」、「繰り延べ税金資産、負債」、「有価証券の評価」、「のれん」の勘定科目、仕分けについて説明を受けた。

3.監査役監査の手続きの事例

ご自分の関係してこられた企業における監査役監査の経験から、基本的な監査手続きの解説があった。各種規則の整備、期中の監査、取締役会・総会に出席、期末監査など基本となる手続きの説明があったが、継続して現金・預金の照合を行うだけでも監査の実効性を挙げられるとのアドバイスに示唆を受けた。

4.研修参加者の感想

企業会計の基本的な考え方を平易に解説していただき、監査役として求められる企業財務に関して最低限の知識が整理できたし、今後の監査役業務に役立つ研修会だった。会計の基本、監査役の基本が大変分かりやすく説明され、よく理解できた。ブルドッグソース社の事例説明は分かりやすく有益だったなど多数の意見が寄せられました。

平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第1回応用編
2008/10/22
第4クール研修会の第1回応用編は10月22日に会員ほか約80人が参加して学士会館で開催されました。講師は佐藤総合法律事務所の弁護士佐藤明夫氏で、「新会社法・金融商品取引法と監査役の対応」というテーマでお話いただきました。
実例としてダスキン代表訴訟事件を取り上げ、不祥事への対応の仕方次第によっては思わぬ結果となる訴訟事例について解説されました。監査役の果たすべき役割と責任について実例にもとづき真剣に考えさせられる研修会となりました。

写真は講師の 佐藤 明夫 氏
講義内容は新会社法、金融商品取引法全般について知識を整理すること、監査役の権限と義務の再確認ならびに会社法の内部統制と金融商品取引法の内部統制の関係を理解することをポイントに説明していただきました。
ダスキン代表訴訟事件を取り上げたあと、監査役のあり方を平時における対応と不祥事発生時の対応に分けお話いただきましたが、現に監査役実務に携わっている人やこれから監査役に就こうとするひとにはまさしく実務的な研修会でした。

受講者から、ダスキン代表訴訟事件を通じて、監査役として取るべき具体的行動の示唆は、これからの監査役業務遂行のうえで極めて勉強になった、平時における監査役のリスク管理として、全社員のメールをサンプリングした上で定期的に閲覧することの重要性、特に金融庁の検査方針も踏まえた説明は大変有益であったなど多数の意見が寄せられています。
平成20年度
監査役部会研修会
(第4クール)
第1回基礎講座編
2008/10/08
平成20年度の第1回基礎講座編が10月8日学士会館で70人の参加のもと開催されました。今回の講師は株式会社AQインタラクティブの取締役執行役員で法務・監査室長の平林秀明氏にお願いし、「法的側面から見た監査役業務」というテーマで「監査役と法律」、「新会社法と監査役実務」に分けて話をしていただきました。

1. 監査役と法律

写真は講師の 平林 秀明 氏
コーポレートガバナンスの変遷と監査制度に関する旧商法から新会社法にいたるまでの姿勢の推移を説明されたあと、現行制度における監査役の要件、監査役の権限、監査役会、監査の実施、取締役・取締役会との関係について解説があった。さらに監査役の会計監査人に対する権限や連携の問題、加えて監査役監査報告書と内部統制報告書監査証明の期ずれ問題について詳しく説明された。監査役の権限と責任については株主総会における問題と、会社、株主、第三者との関係に分け解説され、総じて基礎講座にふさわしい研修会となった。

2. 新会社法と監査役

はじめに新会社法による新しい会社モデル、多様化した機関設計が解説された。さらに取締役の責任に加え、新設された会計参与制度、会計監査人制度、変更された重要財産委員会制度に触れられた。剰余金に関しては分配規制や分配手続きの要件、資本の部について計数変動の要件緩和、資本金・準備金制度の見直し、利益処分案が株主変動計算書に変わったことなど会社法の新しい内容が紹介された。