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(2013年11月27日 )

2013年11月 講演・交流会

テーマ:あなたのお孫さんに薦める10年後の最も魅力的な職業は

  デジタル世代の新しい知的世界、データ解析で世界を動かす知的仕事人への招待

講 師:橋本大也氏 データセクション株式会社取締役会長、デジタルハリウッド大学教授

講師

11月の講演・交流会は今回は、IT起業家で著述家でもある、データセクション株式会社取締役会長、デジタルハリウッド大学教授の橋本大也氏を講師にお迎えし、「あなたのお孫さんに薦める10年後の最も魅力的な職業は」をテーマに、"デジタル世代の新しい知的世界、データ解析で世界を動かす知的仕事人(データサイエンティスト)への招待" というサブタイトルで、最先端のソフト技術を使うとどのような世界が広がってくるのかについてお話しをいただきました。

橋本氏は2000年に自然言語処理と機械学習をコアとしたビックデータ分析のITベンチャーを創業、その後、現在会長を務められるデータセクション株式会社を設立され、最先端IT技術を使用して将来は何が出来るか、どんな世界が出現するのかといった見通しを大学等で講義・講演されています。

技術の発展により、収集・蓄積が可能なデータの種類と量が急激に増大しています。そして、これらの膨大なデータ(ビッグデータ)から、ビジネスに活用する知見を引き出す中核人材として注目が集まっている「データサイエンティスト」について様々な事例を挙げて説明していただきました。例えば従来はホームページのバナー広告の効果測定は、購入直前にクリックした広告のみ効果有りと判断するだけであったが、今はその前に見た広告のインプレッション効果というその商品を想起させた間接的な効果まで測定できるようになったこと。また、競売して初めて分かるワインの価格と品質をブドウ収穫時に計算により求め、ぴたりと当てた興味深い例も紹介されました。その数式とは、

ワインの質=12.145 + 0.00117 x 0.0614 x 育成期平均気温 – 0.00386 x 収穫期降雨

このようなことを行うデータサイエンティストとして備えるべき能力として、以下の3点を示しました。

1.統計との能力

2.ビジネスの問題を発見し解決する能力

3.創造的な提案を行う能力

タイトルの「あなたのお孫さんに薦める10年後の最も魅力的な職業は」について、「私はこれからの10年で最もセクシーな職業は統計学者だと言い続けている、冗談ではなくね。」という米グーグルチーフエコノミストハル・ヴァリアンの言葉を引用し、橋本教授自身は、私の答えとして「統計とIT」と短く表現されました。

以上