2019年12月11日 更新
| テーマ / イベント名 | 実施日 |
|---|---|
| 11月歌舞伎教室観劇会 | 11月12日(火) |
| 9月歌舞伎教室観劇会 | 9月14日(土) |
| 6月歌舞伎教室観劇会 | 6月8日(日) |
| 1月歌舞伎鑑賞会 観劇記 | 1月27日(日) |
2019年12月11日 掲載
■ 11月歌舞伎教室観劇会
歌舞伎同好会は11月12日、30名のご参加を得て、国立劇場公演「
「景清」は浄瑠璃、歌舞伎の世界では有名な平家の剛の者ですが、その実在証明は平家物語の屋島の戦いの段に、那須与一に続いての「しころ引き」のエピソードでの登場にあります。
浄瑠璃・歌舞伎の世界ではこの景清を平家滅亡後も源氏の惣領頼朝を付け狙った忠勇の士としてふくらせました。今回の出し物は、二つの景清物を併せて校訂されたそうです。
大仏開眼供養の場に現れた景清は目指す頼朝の襲撃に失敗し、その忠義を讃え、鎌倉への仕官を勧める頼朝の好意を振り切り、自らの両眼をくりぬき、主君平重盛の位牌とともに漂白の旅に出ます。景清の娘、糸滝はまだ会ったことの無い父親が、日向の地で漂泊の身にあることを知り、父の仕官の資にすべく、自ら廓に身を売り、廓の主人やリクルーターの人情に助けられ日向に向かいます。巡り合った父は、一旦は親子の名乗りを拒絶しますが、娘の真情を知り、鎌倉への帰還を決意します。帰還の大舟の舳先にたった景清は、彼を孤高たらしめていた重盛の位牌を大海に沈めます。景清の回心と再生を象徴する所作ですが、江戸時代にこのような巧みな演出を作り出した歌舞伎に感嘆します。
吉右衛門の迫真の演技はご参加のみなさまの涙を誘ったことでしょう。
終演後、劇場レストラン「十八番」で19名のご参加を得て懇親会をもちました。
◇ ◇ ◇
次回は、1月19日に国立劇場公演「菊一座令和仇討」の観劇会です。毎年正月恒例の菊五郎劇団と国立劇場のコラボによる掘り起こし復活再演の挑戦です。今回は四世南北の作品からの掘り起こし再演ですが、さてどのような令和歌舞伎が観られることでしょうか。
歌舞伎同好会は2020年1月で満10周年を迎えます。益々の大勢のご参加をひとえに願い上げます。
(神村記)
2019年9月25日 掲載
■ 9月歌舞伎教室観劇会
去る9月14日、国立劇場にて文楽(人形浄瑠璃)の鑑賞会を開催しました。
演目は、紙屋治兵衛と遊女紀伊国屋小春が大坂綱島の大長寺で心中した事件をもとに 円熟期に達した近松門左衛門が書き下ろした最高傑作と呼ばれる
小春と治兵衛は因縁深き
引き続きレストラン「18番」にて懇親会を開催、鑑賞した演目の感想等々、話題豊かな 楽しい酒宴でした。参加者全員 心と腹を満たし、次回11月の 歌舞伎鑑賞「孤高勇士娘景清」を期待しつつ、帰路につきました。
(若松記)
2019年6月19日 掲載
■ 6月歌舞伎教室観劇会
6月8日(日)、21名の参加を得て国立劇場の「歌舞伎教室」を観劇しました。大音響のミュージックとともに幕開けは無機質な鉄骨のセリの頂上に乗って登場は白いTシャツ、綿パンの若者「中村虎之助」。キャーと女子高校生らしき観客から感嘆の悲鳴が上がる。舞台は暗転、ドロドロの怪しい囃子と共にスッポンから現れたのは幽霊と思いきや、素早く変身して紋服姿の歌舞伎俳優「虎之助」がさわやかに登場です。男女2人の観客を舞台に上げての舞台の構造の紹介と、歌舞伎所作「見得」の御稽古のあとは「舟」に乗って花道をゆらりゆらりと退場。
次に登場は「平賀源内先生」。なぜかといえば源内先生こそ本日の出し物「 神霊矢口渡 」の作者「 福内鬼外 」その人です。源内先生からお芝居の筋のガイド、虎之助は観客席からの女子学生に交じって傾聴とサービス満点。
「歌舞伎教室」には毎年参加してきましたが、国立劇場が歌舞伎のおもしろさを若い人にアピールされる姿勢と工夫に拍手を惜しみません。歌舞伎がこの後も古典芸能として残っていくには芸を継承する若い演者とそれを楽しむ若い観衆があってのことだとしみじみと思います。「鑑賞教室」は若い人達は勿論、我々大人にも十二分に楽しめます。来年も参加を続けたいと思います。
出し物「神霊矢口渡」は18世紀末の江戸を駆け抜けた、100年早く生まれ過ぎたといわれる鬼才「平賀源内」作の江戸前浄瑠璃の歌舞伎化芝居(1794年)の世話場「頓兵衛住家の場」。鴈治郎、壱太郎の親子共演。実の子を殺しても平然な徹底的なエゴイストの父頓兵衛。オキャンでイケメンにポーの娘お舟は、「トトさんと私は別」と、この世で結ばれない思い人とのあの世での幸せをと必死に太鼓をたたきます。この親子の人格造形はそれまでの上方浄瑠璃にない類型です。「義理と人情」の枠からはみ出したような。
壱太郎のお舟の「人形振り」の所作には拍手喝采でした。人形浄瑠璃と歌舞伎の交流の「型」を示しています。そう言えば「お舟」は歌舞伎の八百屋お七」そっくりです。打つのは「鐘」と「太鼓」の違いはありますが。歌舞伎の八百屋お七も元は人形浄瑠璃「 伊達娘緋鹿子 」です。
次回は恒例の「文楽」鑑賞です。出し物は近松の名作「 心中天綱島 」です。多数のみなさまのご参加をお待ちしております。
(神村記)
2019年2月12日 掲載
■ 1月歌舞伎鑑賞会 観劇記
1月27日に国立劇場で本年最初の観劇会を持ちました。ご家族を入れて36名の参加がありました。
公演は、国立劇場正月恒例の国立劇場文芸研究会と菊五郎劇団とのコラボによる復活狂言「 姫路城音菊礎石 」。1779年初演の 並木五瓶 の作品をベースに 補綴 を加え平成歌舞伎に再編されたとのこと。姫路城城主桃井家の御家騒動に狐の恩返し 譚 を 綯 い交ぜにする歌舞伎お得意の一巻というところ。
場内暗転とともに舞台いっぱいに浮かび上がる真っ白な城郭。目を凝らせば、これは映像投影、これぞ平成ハイテク歌舞伎の開幕です。引幕が引かれれば、風景は曽根天満宮の参道へ一転、にぎわう参詣人の群舞となる。毎年、ハイテク駆使の舞台つくりにわくわくさせられてきました。
菊之助さんと、寺島しのぶさんのお子さんの登場に場内喝采。将来ハーフの歌舞伎俳優が生まれるかもしれません。
江戸時代の狂言は、夜明けから日没まで延々として演じられました。この複雑な筋書きの長編ものを3時間余りの狂言に圧縮し、現代人の合理性にかなうように補綴するのは並みの事ではないことだろうと思います。
当同好会もスタート以来、この国立劇場の復活狂言プロを観劇してきました。ハイテクを駆使して現代の娯楽としての歌舞伎をよみがえらそうとの意欲は是としますが、敢えて難を言えばもう一回見たいという作品は思い浮かびません。繰り返し上演される「古典歌舞伎」の価値を改めて思います。
観劇後、26名のご参加を得て2階レストランで懇親会を持ちました。
次回は6月に国立劇場の「歌舞伎鑑賞教室」に参加を予定しています。毎年、この催しは安価で、歌舞伎の理解を深める解説付きで、しかも演目もしっかりしていて好評です。
多数のご参加を期待いたしております。
今年も若松さんに世話役を、佐藤さんに会計役を担っていただくことになりました。お二方のご苦労に謝し、さらに多くの会員のご参加を得て、そのご苦労に報いたいと思います。
(神村記)
