金丸正二会員版画の世界

活躍する会員(2023)

2023年8月3日
金丸正二

町田市立国際版画美術館の友の会の会報に、金丸正二会員(1218)が投稿した次のような記事がありました。予てから金丸さんは版画制作の趣味をお持ちで、新型コロナパンデミックの折に医療従事者に感謝の意を込めてアマビエの版画を制作して川崎大師に奉納するところになり、世界的浮世絵コレクターの斎藤文夫氏の仲立ちもあって、菅総理大臣(当時)にお渡しされることになったそうです。経緯は金丸さんご自身が次のように語っておられます。


「本当に木版画をやっていて良かった」と思う驚くほどの貴重な体験をさせて頂きました。新コロナに頑張っている医療従事者に感謝の意をお伝えしたいとし、疫病退散&厄除けとして信仰されていた「あまびえ」の木版画を制作し、医療従事者に贈りたいとしました。これだけでは何か心もとないので、川崎大師に何かお印を加えて頂きたいとお願いし、「開山900年以来、その様なことはしたことはないが、新コロナに対して思う気持ちは同じです」とし、驚くことに10枚の「あまびえ」に貫主様によって「大本山川崎大師平間寺」と一筆を記して、公印を押して、特別な護摩供養までもして頂いた次第です。勿論、川崎大師に奉納しました。

長年お付き合いさせて頂いている世界的な浮世絵のコレクターの斎藤文夫様から、ここまでして頂いた「あまびえ」だからとして「菅総理(当時)にもお渡ししよう。総理は秋田県出身だから「なまはげ」も一緒にお渡ししよう」とおっしゃられ、官邸に一緒に訪問し菅総理に2枚の木版画をお渡しするとの貴重な体験をさせて頂いた次第です。菅総理は「またとないもの頂いたので勇気百倍頑張ります。執務室に飾ります。」とおっしゃって下さりました。

それから「あまびえ」は、小池都知事、石坂町田市長、福田川崎市長等8名の方々にお渡しし、最初の目的の新コロナで頑張っている15名の医療従事者に小池都知事及び福田川崎市長経由でお渡しすることが出来ました。お渡しした多くの方々がお喜びになられたとのことをお聞きし、私も少しは感謝の意を伝えられたかと思う次第です。

私の木版画は、年賀状が原点で、毎年木版画の年賀状を制作しております。版画仲間からの後押しもあって東京都美術館での板院展の年賀状展と静岡県由比の広重美術館の年賀状展に送る機会を得ました。その結果、それぞれ優秀賞と版画協会会長賞を頂くことが出来ました。これからも、ライフワークとして木版画制作を続けて行きたいとしております。

(金丸 正二)

金丸さんの版画アマビエは町田市立国際版画美術館のコンコースに展示されていますので、近隣の方はぜひお立ち寄りされては如何でしょうか。

以上(小林 慎一郎)