山﨑雅史会員が「2022年自動運転の現状と今後」の動画を公開

活躍する会員(2023)

2023年5月24日

山﨑雅史会員(804)が「2022年自動運転の現状と今後」の動画を公開しました。以下は山﨑さんの解説です。


クルマの電動化が1/1000秒レベルの制御を可能にしたことが出発点となり、機械学習による学び、深層学習による物体の識別、そしてAIによる様々な判断、予測が自動運転への道を切り開きました。運転支援の範囲(レベル1&2)では社会実装が着実に進んでいますが、地域を限定したレベル4のロボットタクシーやMaasによる移動サービスは、当初の想定以上に社会実装に時間がかかっている印象を持ちます。

一方、電気自動車を中心にクルマの電動化の先頭を走る中国では、ロボタクシーの走行実験が進む中で、自律型を目指してクルマを知能化するよりも道路を中心に知能化し、さらにクラウドに交通情報を上げてクラウドをクルマの一部として使いクルマを制御して走らせたらという「クラウドAI型」の自動運転の可能性も浮上しているようです。道路を中心としたインフラには大規模な投資が必要となりますが、クルマそのものは自律型にするよりも安価にでき、クルマとインフラ投資のトータルで考えると自律型の自動運転を社会実装するよりも安価になるとの試算もあるようです。また、クラウドでクルマを制御することにより政府がクルマの運行を徹底管理できるという中国政府ならではの統制を実現する狙いもあるようです。

今回、現時点で入手可能な情報をもとに「2022年自動運転の現状と今後」ということでまとめ、ユーチューブにアップロードしました。

山﨑会員のYouTubeチャンネルはこちら

今回も精緻に検証された貴重な資料です。約28分の動画をぜひご覧ください。

以上(小林 慎一郎)