昭和女子大学中高部で理科実験理科実験グループ トピックス

2023年7月5日

6月23日、昭和中学校で「冷却パック」と「素数」の授業を行いました。どちらも事前に皆で講義が中学生にふさわしい内容になるように検討して臨みました。

特に「冷却パック」は45分で小学1年生からでも出来るように用意されているテーマなので、単に尿素が水に溶解すると吸熱反応で水溶液が冷たくなる現象を実感する実験だけでなく、生徒各自がグラフを書いて、8班が夫々に、データの違いを考察相談して発表する中学生らしい80分の充実した授業となりました。

「素数」は学校側の要請で数学を取り入れたもので、文科省の推奨するSTEAM教育 (science, technology, engineering, arts, mathematics) を実施しました。1から200までの素数の見つけ方を説明した後、班ごとに素数を使った暗号を作り、他の班が解読してみせる実験を行い、IT社会を支える暗号の仕組みの一端を伝え、生徒にはゲーム感覚で自然数の四則演算の楽しさを堪能してもらいました。

両テーマとも、生徒たちは熱心に受講。質問して考えさせるというDF講師陣の進め方もよくて、生徒たちは積極的に発言(質問、回答)していました。授業終了時も興奮冷めやらずという様子で、自宅あるいは学校で条件を変えた再実験(冷却パック)、兄弟たちと自宅でも追加試行(素数の暗号ゲーム)をしてみたいとの感想が多くありました。

理科関係教員4名が授業を参観。自分たちでは出来ないことでありがたい。参加生徒には貴重な授業になったと思う。冷却パックの班構成では1、2、3年の混成としたが、普段一緒でない生徒同士が助けあったり教えあったりする様子も見られ、よい機会になった、等の感想がありました。

以 上(宮本 幸始、関口 洋一)