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DF同好会
2022.11.15

ロシア研究会

ロシア研究会
2022年11月15日 掲載

第141回DF経済・産業懇話会開催
「日本産業は何を目指せば生き残れるか」
 ロシア研究会共催「ウクライナ情勢検討会 その4」

開催日
2022年11月4日(金)13時30分~15時40分
場 所
DF会議室 Zoom ホスト菅原信夫会員
講 演
『ロシアの現状と今後の動き』
講 師
杉浦 敏廣 氏 (公財)環日本海経済研究所共同研究員 元・伊藤忠
参加者
37名

趣旨

ロシアのウクライナ侵攻の背景と世界・日本エネルギー問題への影響
講演要旨 Q&A 会員限定

ウクライナとロシアの戦況は刻々と変化しており、ウクライナがどうなるのか、ロシアはこのままで大丈夫なのか目を離せない状態です。

8月開催で素晴らしいお話をされた、杉浦さんに再登場いただきロシアの現状、ロシアの経済を支える天然ガスや原油の将来、ウクライナ問題の現況など、興味ある話題で討議の時間も含めて大変参考なる講演でした。
*資料は講師の希望で非公開です。

講演要旨:

  • プーチン・ロシアは自壊する
  • ウクライナ侵攻の近未来は? 大きな北朝鮮か? ロシアに救世主は?
  • プーチンはウクライナ攻撃で3つのルビコン川を渡った。
    天然ガスを政治の道具にすることで、世界からの信頼を失った。
  • プーチンは失脚するか? 欧州はこの冬を乗り越えられるか?
    ロシアは核を使うか?
  • ロシアの石油ガス産業は衰退する ロシアの孤立
  • 石油・ガスの基礎知識のおさらい
  • 世界の3大石油産出国の現状は?
  • ウクライナ問題で日本のLNG価格が高騰したのか?
  • 欧州の冬の備え、EUの天然ガスの貯蔵はほぼ満杯、3ヵ月分は確保
  • 今後の石油価格は横ばいか、低下
  • 日本の原油輸入のロシア依存はわずか、問題は95%が中東頼りの危うさ
  • サハリン1・2のロシア編入は国際法違反、日本の新会社への移行参加はどう見るか?
  • ロシア経済の現況と、プーチンを取り巻く政治体制
  • ロシアの国家予算と原油・天然ガス依存、早晩厳しくなる
  • 原油・天然ガスルートはどうなっているのか 欧州向けの輸出の現状は
  • 欧州の天然ガス、ロシア依存度はどうなる
  • パイプライン爆破の内容と実情 その目的は何か
  • 今後の世界への懸念はなにか
    プーチンの今後のシナリオ、中国の台頭、中央アジア・コーカサス諸国の混乱

菅原会員(ロシア研究会)コメント

  • ウクライナ情勢はまだ変化しつつあり、この話題はロシア研究会としてもう少し追いかける
  • 今後ウクライナの復興では大きなビジネスチャンスが生まれる。ロシアは衰退する
  • この冬でロシアの終わりに近づくのか、見定めの時期
    どのような形になるか、次回に進めたい
以 上(浅野 応孝)
2022年9月13日 掲載

第137回DF経済・産業懇話会 ロシア研究会共催
「日本産業は何を目指せば生き残れるか」
 『-ロシアのウクライナ侵攻の背景と世界-
 日本エネルギー問題への影響』

開催日
2022年8月31日(水)10時00分~12時15分
場 所
DF会議室 Zoom ホスト菅原信夫会員
講 演
ウクライナ情勢検討会(その3)
『ロシアのウクライナ侵攻の背景と世界
 ・日本エネルギー問題への影響』
講 師
杉浦 敏廣 氏 (公財)環日本海経済研究所 共同研究員
参加者
(経産懇)27名、(ロシア研究会他)15名

趣旨並びに本日の取り進め:(司会 浅野)

ウクライナ情勢が日々変化する中で、ロシア研究会との共催で3回目の検討会の開催となった。
今回はロシア駐在歴22年、特にガスステーションなど現場で密接にロシアと関わってこられた、(公財)環日本海経済研究所 共同研究員の杉浦敏廣氏からお話を頂いた。
豊富な資料と切れ味鋭い分析で、興味深いお話を聴くことができた。
ロシア問題につき、マスコミの話とは異なる角度から目を開かせてもらえたのではないかと思います。

説明と資料について

講演資料は講師のご厚意で、全文を添付します。
今回お話になかった、参考資料も一緒に添付します。ロシア問題のキーワードなどが判ります。
資料の転用はお断りします。

ロシア研究会会長朝妻会員の挨拶

エネルギー資源で生きるロシアについて、詳しい話であった。 ロシア・ウクライナ問題は世界の問題であり、今後は米中問題にも発展する大きなテーマである。日本も自国だけの立場から離れて問題を眺め、日本の立ち位置を考えるべきである。

主な質疑:

Q.
国内からの圧力でプーチンが失脚するようなことはないのか
国民の支持や、愛国教育など動きはどうなっているのか
A.
反プーチン派はいたがすでにほとんど国外に出てしまった。
国内にいるものは実態を知らない人で、大本営発表の情報しか知らない。
ロシアのほとんどの人は、西側の情報は嘘で米国が悪いと思っている。
言論統制が効いている、批判のTVや新聞は閉鎖されてしまった。
国内からの圧力は少ない、一般国民のデモもないだろう。
Q.
ドゥーギン娘の暗殺はどう見るのか
A.
ウクライナの犯行など、4つの説がある。
しかし、自作自演説が一番に考えられる。
翌日に犯人が特定され、海外に出ているなど手回しが良すぎる。プーチンのいつもの手だろう。
Q.
PSAとPSCの違いは何か
A.
Production sharing agreement と PS contract 基本的には同じことである。
ガスや原油探索には大きな資金が必要で、リスクも大きい。
一本の井戸を掘るのに1億ドル以上かかる。失敗が多く、成功した時に生産物シェアーの規定。
Q.
法律違反の話があるが、フォースマジュールと断定すると、何でもありにならないか、法律違反の根拠はあるのか。
A.
原則の問題、PSAは法律であり守るべきもの。
Q.
しかし戦争は事情の変更になり、フォースマジュールではないか、法律に戦争のことは書いてあるのか
A.
原則は大切、ここから考えることが必要。
Q.
地下貯蔵とあったが、どのように貯蔵するのか。
A.
岩塩採掘跡をシールしてそこに貯める。1000億㎥の能力があり、ヨーロッパ需要の3か月は持つので、冬は越せるのではないか。
Q.
ノルドストリームでは1000Km以上で200Kに圧力を上げている。 ガスタービンのメーカーはロシアにあるのか。
A.
タービンはロールスロイス、コンプレッサーはドレッサー、ジーメンスが全体サービス ノルドストリームⅡではタービンにロシア製を使っているが、部品は西側のものがある。
Q.
100K、200Kに耐える鋼管は質が問題ではないか、ロシアで作れるのか。
A.
鋼管はロシアでも作れるようになったが、地震地帯に敷設するようなところでは高張力鋼が必要になる、この場合は日本から厚板を購入して鋼管にロシアで巻いている。

まだ質問はあったが、時間となり割愛

以 上(浅野 応孝、菅原 信夫)
2022年6月10日 掲載

第133回DF経済・産業懇話会 ロシア研究会共催
「日本産業は何を目指せば生き残れるか
 -ウクライナ情勢検討会 その2-」

開催日
2022年6月6日(月)13時30分~15時50分
講 演
「ウクライナ情勢検討会 その2」ロシア研究会共催
キーノートスピーカー
 朝妻幸雄会員(1329)ロシア研究会会長
ホストスピーカー
 菅原信夫会員(1150)
場 所
スタジオ751 + Zoom

1. 趣旨並びに本日の取り進め(司会 浅野)

今回はロシア研究会との共催で、ウクライナ情勢検討会の第二回を臨時会合として開催した。ロシア研究会の朝妻会長からの詳細なレポート並びに、菅原さんから日本の影響の現状などの報告があり、現状認識を深める有益な会になった。
質疑と下記の理由で時間を延長した。
会合の開催で菅原さんのZoomホストであったが、Zoomへの参加への手間が従来と異なったため、参加できない方からの問い合わせが赤堀さんに集中して、10分遅れての開始になった。さらに数名のかたは参加を断念された。
本件について次回は対処方法につき注記することとします。

2. 説明と資料について

講演資料は講演者からの要望で、参加者への配布(別便にて)のみで他用禁止となっています。
また、ファイルは圧縮していますが、それでも大きいので参加者で資料が届かない方はご連絡ください。
講演の要旨は概要のみを記載しました。

3. 今回の話題について

朝妻さん報告要旨

次の項目について、資料に基づき説明があった。

朝妻さん報告要旨
  • 今回の軍事侵攻の目的 ウクライナの非武装化と中立化
  • ロシアが戦っている相手は米国 米国の狙いはロシアの弱体化
  • プーチンは米国の挑発に乗ってしまった。ロシアはクリミア併合で甘く見ていた。
  • NATO東方拡大とロシアの脅威 歴史的背景 ウクライナへの拡大懸念
  • ウクライナの混乱と歴代の親ロ親米のせめぎあい
  • 日本マスコミの嫌ロヒステリー、米国発報道重視
  • ウクライナの現状 経済は破綻状態
  • 米ロ確執の背景 ロ/中の挑戦への対抗
  • 日ロの関係(貿易、外交等) 今後失ったものはどうなるか
  • ロシア制裁の現状
  • 制裁の障害 サプライチェーンの破壊 対ロシアビジネス阻害
  • ロシア/中国の経済関係強化
  • ロシア/アフリカ諸国との経済関係強化
  • 軍事バランス 核兵器等
菅原さん報告要旨

次の項目について、資料に基づき説明があった。

菅原さん報告要旨
  • ウクライナ侵攻以降の日ロ経済関係の現状 (漁業、日ロ協力プラン、等)
  • 日本企業の活動の現状
  • エネルギー対ロ姿勢
  • 今後の経済パートナーとして
以上(浅野 応孝)
2022年5月24日 掲載

第1回ロシア研究会【朝妻幸雄会長ご挨拶】

朝妻幸雄会長

はじめに今回第一回のロシア研究会に参加できないことを心よりお詫び申し上げます。

菅原さんのご尽力によって、DFの中にロシア研究会が発足したことは誠に嬉しいことです。ロシアという国はいろいろな側面がありますが、その歴史や文化や経済、自然など独特な面があって理解することが難しい国でもあります。
その一つが今回のウクライナ事変に現れています。
ウクライナへの侵攻によって、ロシアは世界中で糾弾されています。ロシアについては2014年のクリミアで味を占めたプーチン大統領が、またしても力による領土の変更を行おうとしている、あくなき版図拡大の欲望を止めないなど、短絡的な理解による批判が支配しています。そしてメディアは連日ウクライナの一般市民が殺害されたり難民として避難したりする映像を流し続けています。その結果、視聴者は非道で邪悪な国ロシアというイメージを心に刻まれます。そのようにして作られた印象は定着して、もはやそれに抗することは事実上不可能です。人道論の前ではあらゆる理屈は屁理屈にしかならず、抗弁は強弁にしかなりません。ですからロシアが実戦で勝ったとしても世界の一般世論を味方につけたウクライナの勝利となります。
TVの報道番組では連日コメンテーターや専門家が出演して解説をしていますが、異口同音で“力による現状変更を許すな”という意見に集約されています。そして多くの国がゼレンスキー大統領による世界の国会での演説を受け入れ、スタンディングオベーションをするが決してプーチン大統領にスピーチを依頼することはありません。何故ならこの問題が発生した時からロシア悪玉論が先行して、その背景や、何故プーチン大統領がウクライナ東部に軍隊を入れなければならなかったかの理由についてロシアの言い分を聞くことは最初から拒絶してきたからです。専門家と称する人たちもその重要な点を説明することはなく、あっても気が狂ったプーチン大統領という的外れなものばかりです。

このロシア研究会では会員の皆さんと歴史や経済、文化その他の分野で広くロシアの研究をしていこうという趣旨で菅原さんの音頭取りで発足しました。その直後に今回のウクライナ問題が発生してしまい、まずこの点からスタートを切ることになりました。この問題について皆様の広い視野と知見で有意義な意見交換を行い、必要に応じて外部にも発信することができればたいへん有意義なことであると考えています。

本日のロシア研究会のミーティングではこうした点に焦点を充てて、意見交換をして頂くことができれば意義あるものとなるのと考えています。

第1回の議事録はこちらをご覧ください
(第130回経済産業懇話会の議事録)

以上