2015/02/01(No190)
有吉 和幸
61歳の誕生日(昨年の3月6日)に会社人生の最終日を迎え、早いもので約11ヶ月が過ぎました。
退職直後は1日が長く感じ時間がゆっくりと流れている感覚でしたが、振り返ってみると、あっという間の11ヶ月で、時間の経過の早さに驚いていました。ちょうど原稿の依頼がきたので、少し振り返って見ることにしました。お読みになる前に、お断りしておきますが、個人的な話なので決して皆様のお役に立つ話ではありません。
退職1週間前までは、お世話になった方への報告や仲間との昔話で、もう少しドライな人間かと思っていましたが、少し感傷的になる自分に驚いていました。退職当日までには、より感傷的になるのではと思っていましたが、色々な手続きなど、やることが結構ありスケジュールに追われる毎日で、逆に冷静に状況を受け止めていく自分に戻りました。
退職直後は、朝起きても会社に行かなくて良い生活に慣れるまで、少し時間がかかりました。夏休みなどの長期休暇では感じなかった会社をサボっているような何かソワソワするようなモワッとした感覚でした。
1週間頃からは、今日中にやらなくてはいけないと言うような事が少なくなり、のんびりとした時間の中にいる事を感じました。
1ヶ月頃からだんだん肩の荷が下りると言う事を実感してきました。現役の時もプレッシャーは余り感じていなかったのですが、本当に楽になった自分を感じました。逆にプレッシャーがない事に物足りなさを感じ始め、手帳のスケジュールに空白が増えていくことが、プレッシャーでした。
基本的に出不精なので、予定が無い日は、録画していたビデオを見たりしながらすごしていましたが、リアルタイムで見ていないために、日付や曜日や時間の感覚がなくなっていき、このような生活をしていてはだめになると思い、外に出るために5月ごろには、また少し働いても良いかなと思い始めました。いろいろな方に相談したところ、個人事業主として登録したらとアドバイスがあり、6月1日に税務署に開業申請しITコンサル業を始めました。
今は、月の15日が仕事、15日がプライベートなので自分としては良いバランスだと思っています。仕事の関係で色々な人とお会いでき、同じITですが、今までとは異なる色々な領域の経験ができるので結構楽しく過ごすことができています。
海外では、九寨溝(きゅうさいこう)やオーロラなど、国内では、子供の頃、東京で生まれ親の勤務の関係で小学校は東京から大間、大間から青森、中学校は青森から北海道の北見、高校は北見から東京と転々としていました。両親の実家は九州だったので、行った事のない山陰、四国、瀬戸内海、特に瀬戸内海の美術館に行きたいと思っていました。
現実は、6月末まで送別会が続き連続した時間がとれず、海外は結局5月連休で台湾、国内は先月金沢に行っただけになっています。
台湾 九份 | 金沢武家屋敷 | 金沢城 |
片づけ始めると "親の家を片付ける" という本がベストセラーになった理由が良く判りました。実家にある、親の服、アルバム、家具や押入れ中の整理を始めましたが、結構大変でした。
迷わず捨てられるものは良いのですが、アルバムなど思い出が詰まったものは、簡単には捨てられません、何回もにらめっこをして気持ちを整理し妹にも確認をとりながら処分していきました。リホームのため荷物を運び出す日が決まっていたので、整理が出来たのだと思います。
家に帰って自分の持ち物を見ると親より量が多く、整理をして置いてあげないと大変だと思い、少しずつですが整理を始めました。
実家は "新築そっくりさん" で綺麗になりましたが、自分は、外見は変わっていませんが、生活のリズムも落ち着いてきて、すっかり垢も落ち、当初の漠然とした不安感も消え、人や社会とのつながりをもう楽しもうと思っています。
5月連休に台湾旅行をしたのですが、連休の前に行って、連休の後に帰ってくるという計画だったので、空港での混雑も無く、航空運賃も早期割引が適用され、時間が自由になる事はやっぱり良い事だと思いました。これからは沢山ある時間を有意義に使いたいと思います。最近ですが当初の予定をしていた海外旅行のパンフレットをまた集めだしました。
以上
ありよし かずゆき ディレクトフォース会員(1035)
(元本田技研工業)