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技術部会
2023.02.14

技術部会

DF経済産業懇話会(2023年)

実施日 タイトル
2023年7月19日 第152回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
  — 中国観察~スローダウンする経済回復とグローバル・
   イーストの形成 —
2023年7月5日 第151回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
  — 私とスポーツビジネスの関わり
   スポーツマーケティングとは? —
2023年6月8日 第150回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
  — 日本の社会・政治をどう見る 東京新聞の視点から —
2023年5月9日 第149回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
  — テスラとイーロン・マスク&電動化の現状 —
2023年4月6日 第148回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
  — 食品の新商品開発から学ぶマーケティング —
2023年1月17日 第147回DF経済・産業懇話会開催
 シリーズ-「日本産業は何を目指せば生き残れるか」
2023年1月17日 第144回/第145回DF経済・産業懇話会開催
 シリーズ-「日本産業は何を目指せば生き残れるか」
  — 23年の経済見通しとニュースの勘所 —
2023年8月3日 掲載

第152回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
 — 中国観察
  ~スローダウンする経済回復とグローバル・イーストの形成 —

開催日
2023年7月19日(水)13:30~15:40
場 所
DF会議室 + Zoom
講 演
「中国観察
 ~スローダウンする経済回復とグローバル・イーストの形成」
講 師
結城 隆 会員(1396)
参加者
28名

要旨:

コロナ後、変動する中国経済の現状、中国の国際活動、台頭するグローバルサウスなど、日本が見過ごせない動きにつき、結城さんから最新情報を入れたお話を頂いた。

豊富なデータを基に講師からみた中国の動きにつき、大変参考になる内容であった。

先月送付の結城さんのレポート、中国観察2023年6月19日も参照してください。
転用はお断りします。

質疑応答:

時間の制約から、一問のみとなった。

Q:
中国がデフレでバランスシート不況の日本病になるか、資産リスクをどのように見るか
A:
日本病を学んでいる。リスクとは言えないだろう。
1997年のアジア危機を経験し大胆な処理をして債務危機を乗り越えた。
不動産問題については同じような手法で、政府が買い付けて塩つけにすることが考えられる。
中国の企業の債務危機はそれほど深刻ではないだろう。
現在民間の預金は240兆元、GDPの2倍ある。タイミングを見て出てくる。
政策も細かいところまで入り込んで対応を進めている。
以 上(浅野 応孝)
2023年7月5日 掲載

第151回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
— 私とスポーツビジネスの関わり -スポーツマーケティングとは? —

岡本 純 会員(1404)
開催日
2023年6月15日(木)13:30~15:20
場 所
DF会議室 + Zoom
講 演
「私とスポーツビジネスの関わり
 -スポーツマーケティングとは?」
講 師
岡本 純 会員(1404)
参加者
20名

要旨:

今回はスポーツビジネスについてのお話で、モノづくりなどとは異なる世界のお話を頂いた。スポーツの持つ意味や、ビジネスとしての成り立ちなど、日頃あまり馴染みの薄い分野の内容で楽しくお話を聴くことができた。

講演資料は添付PDF、多少の補足を加えておく

P3:
岡本さんの初めの仕事、JSL発足のポスター 釜本選手の肉体を使ったポスター
P7:
スポーツ観戦 watch 観る意思が働く。see ではない
P17:
スポーツの特性は結論が見えないこと、生産と消費が同時進行すること、場所やレベルで価値が異なること、保存のきかないその時のみの価値
P28:
その他
放映権地域によって差がある Jリーグ試合の例
首都圏 1000万円 大阪地区 500万円 名古屋地区 250万円
ネット広告費が毎年2桁の成長 TVの衰退
TV視聴率 過去はサッカーやプロレスなど 60%以上があった。
今はWBCオーストラリア戦48% 箱根駅伝で20%位
DAZN Jリーグ放映権 2000億円/10年
第150回DF経済・産業懇話会開催

質疑:

Q:
トッププレーヤーがとてつもなく稼ぐが、底辺は生活できないレベル 差が大きすぎないか
A:
Jリーグでは最低年俸を480万円として、さらに成果報酬
米国の4大スポーツではしっかりした年俸の制度がある。
Q:
スポーツビジネスのステークホルダーが多いように見えたが、それぞれ契約があるのか
また、契約は毎年変わるのか
A:
Jリーグなどのスポンサーは複数年契約 3~5年位
その他の下の方の契約は個別に年ごとか
Q:
イベントが終わるとメンバーは解散となると、生活への影響は
A:
イベントは毎年異なる、各社のスポーツセクションは色々なイベントに絡んでいる
Q:
一業種一社のスポンサーの縛りがあるようだが、最近はTVなどでは同じ番組に異なるビール会社や自動車会社などが出ることがある。コマーシャルの流れはどうなっているのか
A:
TVサイドが決める微妙な問題 提供チェンジという空き時間を使って広告を入れている Jリーグではリーグスポンサーは競合排除 しかし下部リーグなどでは排除権はない
Q:
規模としてどのくらいか
A:
Jリーグ ルヴァンカップ 冠スポンサー(ナビスコ)4億円位
Q:
オリンピックは金がかかりすぎるが
A:
オリンピックをビジネスにしたのはロス五輪 初めてビジネスとして確立
Q:
オリンピック代表で行く若者が、楽しんでくるなどというのは国費を使って派遣されるのにいかがなものか
A:
ティーチングとコーチングの違い
嘗てはスポーツでもティーチングだった。
しかし、今は自分で考えさせるコーチングが主流
自分のパフォーマンスの結果について、自分で考えさせる
最高のパフォーマンスが出る状態を出すにはどうすればよいかを自覚させる
楽しんでやることで最高の結果が出ればよい
Q:
小学校で、競争を避けて一緒にかけさせるのはいかがか
A:
スポーツは優れたものが勝つ世界 底辺に合わせた教育はよくない
Q:
eスポーツがオリンピックに入るようだが、これは今までのスポーツと同じか
A:
スポーツとして認定している。
年配者が衰え防止、不登校者などの児童が興味を持って対応するなど効果がある
Q:
ビジネスとしてはどうなのか
A:
新しい分野として発展
以 上(浅野 応孝)
2023年6月8日 掲載

第150回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
  — 日本の社会・政治をどう見る 東京新聞の視点から —

開催日
2023年5月30日(火)13:30~15:30
場 所
DF会議室 + Zoom
講 演
「日本の社会・政治をどう見る 東京新聞の視点から」
講 師
菅沼 堅吾 会員(1403)
参加者
27名

【趣旨】

菅沼 堅吾 会員(1403)

今回は東京新聞で現役の代表にある、菅沼さんからマスコミからみた日本の社会、政治についてのお話を頂いた。発行部数の減少が止まらない新聞の役目、日本の危機についての見方などから始まり、現在の岸田内閣の行方など時事問題についての解説は興味深いものであった。東京新聞に対するイメージから離れて、個別の議論ではなく新聞の役割につき考えさせられるお話であった。

【講演内容】

説明は事前配布のレジュメに沿って解説された。内容については下記のレジュメを参照。

230530東京新聞・講演資料一式

第150回DF経済・産業懇話会

【骨子】

  1. 新聞の衰退で日本も沈む、日本社会の危機
    大きな課題についての議論が不足している。安倍政権では安倍氏が対立点を投げかけたので、賛否の議論ができた。岸田政権では'するっと'動いて議論ができていない。盛り上がりに欠ける。
  2. 投票率が低いこと、権威にゆだねて自主的な民意を示さない。
  3. 2倍速視聴の時代、若者は途中の経過を通り越して、結果だけを求める。
    途中の議論での共感がない。
    結論が自分に面白くなければ興味ない。プロセスに関心なく、結論ありきで勝ち組に流れる。選挙は他人事と思っている。
    新聞の役割が大切、新聞読者の投票率は70–80%で高い。新聞が共感を与えている。
    世論調査は固定電話で意見を求めている。固定電話では今や若者には通じない。
    一方で投票に行かない人の世論を見ても仕方がない、という意見もある。
    シルバー民主主義が動かない。
  4. 新聞は権力の監視役、そこに緊張感が生まれる。読売などは社説で政府を監視、議員はそれを見ている。
    東京新聞は民意の声を表に出す。
  5. ネット社会では自分に都合の良い情報だけを見ている。新聞は今何が課題なのかのコモンセンスから記事ができる。
  6. 嘗ての政治家は、新聞各紙を注意深く見ていた。今は新聞を読まない政治家も出てきた。国会議員のレベルの低下が懸念される。
  7. 全国学力テストでは新聞を読む子と読まない子で差があるという。
    論理思考を入れた入試では、問題を読みこなす力が試されている。新聞は言語能力を高める。
  8. 日本政治は転換期 何が課題か 国益、省益、個人のためか、
    外交は票にならないと、議員の関心は薄い
  9. 日中議連などはだれが引き継ぐのか 江沢民×野中広務 などの関係はできるか
  10. 岸田政権は中位安定 ポスト岸田はだれか 安倍派の動向が定まらない(西村、萩生田?)、河野太郎(人望にかける)、茂木(短気で人がついていかない)
    高市、稲田、橋本 すでに圏外
    選び方は村長選挙と同じ、党内人望が大切
  11. 自公 今までは順調に動いてきた。東京で割れた。
    公明は関西地区で維新との共同が上手く行かずに、ここで多くの議席を失う。10増10減で都市部の票を取ることが命題。
    公明は小池都民ファーストにすり寄りか
  12. 維新は近畿で地盤を固め、東京へ。中京地区は川村市長などが維新を跳ね返しており、食い込めない。京都も大阪に反発して維新は強くない、和歌山、滋賀などの周辺から東京へ
  13. 自民党はこのままでは勝てないという危機感
    日韓の寄りを戻す、サミットの成功など手立て
    10増10減は負け戦、(地方の自民有力区が無くなり、マイナスから始まる)
    負け方の問題となる
  14. 安倍さんは二年に一度の選挙 党員からは感謝(当選回数が増えて、大臣に近づける)
  15. 野党は立憲がバラバラ 維新はフリーハンド
    支持政党のない有権者は野党第一党に投票の傾向 維新が上昇か
    しかし維新には候補者が不足 人材難でボロが出る可能性
    自民にとって、立憲は怖くない しかし、維新は脅威 改革がスローガン
    野党第一党の反対する案件はやりにくい 
Q:
新聞の部数低下 記者の質や入社希望の低下はないのか
A:
記者が新聞を支えている。力量の差は教育 入社希望は多い 社内インサイダー防止等もあり、モチベーションを保つために給料は高くしている。
内定者でもNHKには勝てない NHKはメディアでも安定して、最強だ
Q:
新聞がなぜ売れないか 売ってやろうと上から目線がないか マーケティングをしているのか
A:
これまではマーケティングはしてこなかった。しかしデジタル時代になり、読者が何を求めているのかモニター制度を始めた。また紙面に興味を持つために、毎日数独などを取り入れている。ニューヨークタイムスのパズル、クロスワードの成功例
世論形成は意識している、しかし、東京新聞としてのボトムラインは堅持している。
親会社の中日新聞とは論調が異なることもある。中日新聞は中部地区の世論を意識した論調になる。
Q:
新聞は政府の悪い事ばかり挙げているような気がする、もっと良いことは良いこととして取り上げないのか。読んでいて疲れる
A:
明るくなることも取り上げたい、モニターで意見を汲んでいく
以 上(浅野 応孝)
2023年5月9日 掲載

第149回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
  — テスラとイーロン・マスク&電動化の現状 —

開催日
2023年4月24日(月)13時30分~15時30分
場 所
DF751スタジオ + Zoom
講 演
「テスラとイーロン・マスク&電動化の現状」
講 師
山崎 雅史 会員(804)
参加者
35名

【趣旨】

今回は昨年に引き続き、山崎さんからお話を頂いた。
多方面に斬新なアイデアで新分野を切り開く、イーロン・マスクの行動、テスラをはじめとする、EV化の現状と課題など、マスコミでは見られない興味ある内容は、楽しく有意義な講話であった。

【資料】

第149回DF経済・産業懇話会
添付資料参照(会員限定・複写複製厳禁)

【概要】

説明の要約は山崎さんにまとめて頂きました。

  • イーロン・マスクの生い立ちとスペースXを起業するまでの足跡から、彼のインターネット、クリーンエネルギー、宇宙へのこだわりが理解できる。
  • スペースXとテスラの成長は密接に関係しており、幾多の修羅場を乗り越えて現在に至った過程が時系列でひとつの流れとなっている。スペースXにおけるファルコン1の打ち上げ成功とテスラにおけるモデル3の量産立ち上げの成功がなければ今日のイーロン・マスクは存在しなかったと言っても過言ではない。
  • テスラは「世界の化石燃料への依存に終止符を打つ」という明確なビジョンのもとで総合エネルギー会社の形を整えつつあり、EVはその一つのツールに過ぎないと考えるべきである。
  • イーロン・マスクの科学者、物理学者としての側面がスペースXだけでなくニューラリンクやボーリングカンパニー等幅広い事業構想力となっている。スペースXとテスラが技術面で密接につながっていることはテスラの強みである。
  • 今年の3月にテスラが投資家たちとのミーティングで発表した「2030年に年産2000万台計画」実現のために実施しようとしている新たなクルマの生産方式は、旧来の自動車メーカーに大きな衝撃を与えている。車体を6つのブロックに分割してモジュール生産し、最後にひとつにまとめ上げるモジュラー方式が強度的に問題ないのか、本当に成立する解なのか、今後の動向を注意深く見守る必要がある。
  • イーロン・マスクが昨年11月に買収したツイッター社はつい最近その名前が消失し、旧来のソーシャルメディアからサービス内容が大化けする可能性がでてきた。
  • 2022年には全世界でEVは780万台販売され、全販売車両に対するシェアは9.6%となった。しかし、HVやPHVにも目を向けると中国ではEVよりもPHVの販売が伸びており、またドイツでは購入助成金がつかないHVがEVより売れているという現象が市場で起きている。今後も様々な角度から市場の動向を注視しなければならない。
  • EV化ではなくカーボンニュートラルこそが目標であり、LCA(ライフサイクルアセスメント)の観点から眺めると、電源構成のグリーン化や電池製造時のCO2排出削減が障壁として立ちはだかっている点を改めて痛感する。

【質疑応答】

Q:
中国BYDの競争力はあるのか、日本製のPHVとは比べて何が違うのか
A:
コスパが圧倒的に違う BYDは10万元以下のPHVを販売、日本製は20万元以上
PHVのコンセプトが違う、BYDはEVの電池を減らして、そこに簡単なエンジンを載せている。一方日本はHEVからの発想で車を作る。
BYDの車はガソリン車より安いかもしれない。
Q:
イーロン・マスクのすごさは判るが、Liなどの資源は問題ないのか
A:
資源はあるが、地域的に偏在、チリは国有化に進み、中国は政治的に囲い込む地政学的なリスクがある。
しかし、いまはNaを使った電池の開発が進んでおり、中国のCATLなどはすでに実車に組み込むことも始めている。
Na電池は新しい発想ではなく、Li電池より以前から開発されてきたが、Liが進んだことで開発が停滞していた。
Q:
ブラジルなど合成燃料があるところではEVなどを考えないのではないか
A:
地域ごとに事情が違う、ブラジルやアフリカ、中近東など、まだガソリン車が残る。
グローバルな視点で車の開発が必要。
以 上(浅野 応孝)
2023年4月6日 掲載

第148回DF経済・産業懇話会開催
 『日本産業は何を目指せば生き残れるか』
  — 食品の新商品開発から学ぶマーケティング —

開催日
2023年3月27日(月)13時30分~15時00分
場 所
DF会議室 + Zoom
講 演
「食品の新商品開発から学ぶマーケティング」
講 師
三宅 宏 会員 (1405)
参加者
25名

趣旨並びに本日の取り進め:(司会 浅野)

三宅 宏 会員

今回はキッコーマンで新規開発に取り組まれた、三宅さんから開発商品の実例からマーケティングとのかかわりにつきお話を頂いた。
開発中のエピソードなどを交え、楽しく興味ある話題の提供であった。

説明と資料について

第148回DF経済・産業懇話会
添付資料参照(会員限定・複写複製厳禁)

今回の話題について

説明内容について添付資料(会員限定)をご参照ください。
講演では開発の裏話など、楽しいお話が盛り込まれていた。

質疑について

Q:
「うちのごはん」というネーミングはどのようにしたのか。
A:
ネーミングバンク、代理店など色々アイデアを探した。
しかし良い名前が見つからなかった。開発は美味しさだけを謳うのではなく、食べ飽きない、一度食べたらまた食べたくなる商品を目指した。毎日食べても飽きないいつものご飯のイメージで、女性から「うちのごはん」のアイデアがでた。 しかし、平凡すぎて採用では多くの反対にあった。
Q:
キッコーマンは海外でも成功していると認識している。ご飯を食べない国にはどうしているのか。
A:
醤油は米国から始めた。はじめは黒い液で嫌悪感があった。しかし、醤油は焼くと匂いが良いので焼いて焦がしたバーベキューソースとして売り出した。
日本に駐留したGIたちが醤油の味を覚えていた。
「By Kikkoman delicious on meat」のフレーズで広告、西海岸から浸透していった。
卓上用の瓶で売り出した。
しかし、「うちのごはん」は肉が入っているので、輸入制限にかかっている。在米日本人などが持ち込んでいる。
Q:
キッコーマンの売り上げを見ると、7割は醤油ではない食材になっているようだが。
A:
キッコーマンの輸出は醤油が主力、食材はJFCジャパン社(食材などの輸入販売を行う関連会社)を通じて行っている。JFCが扱う海外向けの食材の取扱量は日本でトップ。
Q:
紀文を買収したとの話があったが、紀文はどうしているのか。
A:
紀文は魚肉加工品のメーカーとして別に活動。キッコーマンは紀文の豆乳部門だけを買収した。
Q:
マーケティングの話であったが、キッコーマンはものづくりか、マーケティングか、強みは何か。
A:
伝統的に醤油の製造メーカー。しかし、海外に出ていくことでマーケティングを重視し、今はマーケティング志向の会社だろう。
Q:
外部のコンサルの経験から、マーケティングを軽視した会社はダメになっている。日本では営業部門がうるさい。ターゲットはどこから始めたのか。
A:
初めの仮説で若い層をターゲットとした。若い層が買い求めることを狙った。
しかし、結果はベテラン主婦が一番の顧客になった。
若い層は使いこなしができないが、ベテラン主婦はちょっとした必要時に簡単に対応できる便利さを評価した。
以 上(浅野 応孝)
2023年3月14日 掲載

第147回DF経済・産業懇話会開催
「日本産業は何を目指せば生き残れるか」

開催日
2023年2月24日(金)10時00分~12時00分
場 所
Zoom
講 演
「ゼロコロナ解除後の中国と世界」
講 師
結城 隆さん
参加者
経済・産業懇話会:24名、
OVER80分科会:8名

趣旨並びに本日の取り進め:(司会 保坂)

今回は100歳社会総研OVER80安全保障問題分科会主催で結城さんがお話される会に、『DF経済・産業懇話会』もオブザーバーとして参加。
豊富な資料と鋭い観察でウクライナ問題や中国問題につき、大変意義深い講演をいただきました。

司会 保坂

特に中国の現状に関係したデータはマスコミでは見ないものもあり、参考になりました。
残念ながら時間の都合で、質疑はなかったが、丁寧な説明で良く理解できました。

説明と資料

ゼロコロナ政策解除後の中国-2

2月20日付の結城さんの資料「ゼロコロナ政策解除後の中国-2」が今回の講演のベースとなっているので添付します。
中国に対する日本の在り方を考える、大変良い資料と思います。

以 上(浅野 応孝)
2023年2月14日 掲載

第144回/第145回DF経済・産業懇話会開催
「日本産業は何を目指せば生き残れるか」
   — 23年の経済見通しとニュースの勘所 —

望月直躬 会員
開催日
(第144回)2023年1月17日(火)13時30分~15時30分
場 所
DFスタジオ751 + Zoom
講 演
「日本産業は何を目指せば生き残れるか」
 — 23年の経済見通しとニュースの勘所 —
講 師
望月直躬 会員(803)
参加者
41名

毎年恒例になった、望月さんによる本年の経済見通しとニュースの勘所、今回も豊富な資料を使った解説を頂いた。41名と多数の参加者があり、関心の高さがうかがわれた。

LAN整備の都合により、15時30分終了にせざるを得ず、質疑を含め、補講を行うこととなった。

【説明と資料】

第144回DF経済・産業懇話会
添付資料参照(会員限定・複写複製厳禁)

時間の制約で質疑はなく、以下の意見があった。

  • 財政規律の問題、日銀の管理に限界があるのではないか
  • 1989年のバブルのピークから、成長してないと言われているが、バブル前の1987年を起点として考えるべきではないか

夕方からのオンライン懇親会は14名の参加があり、活発な議論が行われた。
話題例としては

  • 人口減少問題と移民について
  • 企業内部留保の取り扱い
  • 投機筋による国債の空売り対策と金利
  • 失われた30年

開催日
(第145回)2023年2月6日(火)13時30分~15時30分
場 所
DFスタジオ751 + Zoom
講 演
「日本産業は何を目指せば生き残れるか」
 — 23年の経済見通しとニュースの勘所 — 1月17日 第144回の補講
講 師
望月直躬 会員(803)
参加者
14名

1月17日実施した望月さんによる本年の経済見通しとニュースの勘所、豊富な資料を使った解説で質疑の時間も取れなかったので、補講をお願いした。

30分の追加補足説明の後、様々な課題につき討議が行われた。

追加の説明では日銀の国債爆買い、為替と連動して異常なことが行われている実態など問題が指摘された。

【説明と資料】

第145回DF経済・産業懇話会
添付資料参照(会員限定・複写複製厳禁)

今回はしっかり時間を使っての質疑で、多くの意見が出された。できる限り詳細を記す。

C:
国債GDP比250%以上等、先の暗い話だ。円の信頼が落ち為替がどうなるのか気がかり。
A:
150円は仕方ないと思った、金利が変わるだけで為替がこれだけ動く、ボラティリティーの大きな相場。
米国は大きな赤字だが、機軸通貨として安定している。
日本がまだ保っているのは、対外資産や外貨準備があるから。
しかし、貿易収支が悪化しこれから変わる。
C:
為替の150円は驚き、日本の基礎体力の低下で危機感がある。
日本に体力があるときは為替の変動幅は小さかった、日本が弱っている証拠。
日本が安い国になってしまった。
A:
黒田総裁も予想外の動き、これにはコロナやウクライナ情勢など大きな外的要因も作用したと思われる。
今後の対応には大きな壁がある。日本が取れる手段はない、金利を上げると倒産が続出する。
C:
金利を上げられないかもしれないが、金利を変更する可能性のシグナルを送るべき。
C:
為替の動きを見てきたが、昨年12月までは日米の金利差と為替はリンクしていた。
150円に戻る可能性ありかって円高の時、日本は物価が高いと言われていた。今は購買力平価も低くもっと円高であっても良い。
A:
120-130円位が実力ではないか。
C:
投機の対象になることが弱さを示している。
国債の利払いを押さえたいことが投機のねらい目になる。
A:
欧州危機の時のイタリア、ギリシャに似ている。当時の日本は安定通貨とされ80円位だった。
C:
ギリシャやイタリアとは違う。問題は需要が伸びないこと、金融緩和しても物価上がらず。2%物価上昇の政策を変える必要がある。
A:
少子化対策は効果があるかもしれない、子供への支援は支出につながる。
実効性としては少しマシな政策。
一方で乱発される補正予算はでたらめ。
C:
少子化対策は大切、しかしバラマキより子育て環境対策が重要。
A:
子供手当の問題ではなく、国づくりの問題。
C:
少子化支援は恒久的な財源が必要、悩ましい問題。
A:
シルバー民主主義からの脱却で老人から取り上げて子供への転換か。
C:
財政規律がない、補正予算は国会で審議されることもなく増えていく。
A:
米国は債務の上限が議会で決まり、承認が必要、日本は上限がない。
C:
EUも厳しい審査を受けている、GDP比などの指標で決めている。
C:
貿易収支が赤字になってきた、エネルギーを買うことがいつまでできるか、このままではもたない。
A:
再エネ目標2040年で50%のプラン、原子力込み。
ドイツはすでに45%になっている。エネルギーは再エネ強化しかない、しかし原子力は地元が難しく実現は無理。
貿易収支は自動車が牽引してきたが、今は80%を海外で売り60%を海外で作っている。今後はさらに海外生産が増え、投資も海外になる。
部品、素材、半導体製造装置などの強みもあるが、EVで勝てるのか。
日本はディスプレィ、半導体等投資合戦で負けてきた。
C:
2050年再エネに良いターゲットはあるのか。
A:
風力しかないのでは。
C:
再エネの方向に進むしかない、しかし日本は今後高成長を期待できる産業構造になっていない。モノの輸出ではもたない。自動車も苦戦する。
日経が出版した "再興 The KAISHA 日本のビジネスリインベンション" 日本のサプライチェーンのネットワークの再構築で強みを生かす道を示している。
A:
一般論はその通りだが、対外投資が20兆円 これが国内に反映されない。
海外で使われ回っている。
C:
少子化対策が課題だがどう見るか。
A:
日本の課題がいくつかある 一つは婚外子の扱い。フランスのように認めるべき。
非婚率が50%と高い 社会の仕組みの問題、経済的に子供を持てない。
C:
自分の身の回りの生活感からみると、結婚している家庭は3人位の子供がいる。
結婚する数を増やす仕組みが必要。
中国でも一人っ子政策を止めても子供が増えない これは教育費が重いから。
C:
賃金アップはどうなるのか。企業内部留保の課税で使わせるなどというが。
A:
内部留保で自社株買いをして、株主に還元する動きがある。日本でも増加の傾向。
これは企業の戦力アップではない。自社株買いには制約を設けるべき。
C:
経団連が賃上げ応援、画期的な話、これまで経団連は同盟など労働団体と賃上げで敵対してきた。方向性が変わった。
ユニクロなどの動きは良い方向、内部留保で自社株買いは株主優先で反対。
もっと投資に回すべき。
C:
大企業が小企業から巻き上げている、特にサービス業の底上げが必要。
A:
大企業の従業員より、80%以上の中小企業の従業員が上がらない。
企業間の取引の仕組みに課題。
C:
外圧に期待したい、系列化の下請け構造で締め付けられている。
オンリーワンの技術を大切にしたい、強い中小企業によるサプライチェーンの強化。
C:
ベンチャー支援はどうなる?銀行は個人保証を求めてベンチャーの動きを止めている。
C:
銀行は預金をベースに融資、個人保証は銀行として必要な責任。
資金はファンドなど、リスクを取るところから融資を受けるべき。
C:
銀行も投資としてのベンチャーファンドを持つが、基本的に額が小さい。
産業に大きく貢献するようなものではない、社会全体で支援する仕組みが必要で金融機関はその一部でしかない。
A:
今の日本にはユニコーンが出ない、アニマルスピリットも枯渇している。
C:
ベンチャーキャピタルに目利きがいない、銀行の子会社のベンチャーキャピタルにいる人は古い観念を引きずった人。
ソフトバンクのように目利き集団が必要。
C:
日本が寂しくなる話ばかりだが、EUではどうなっているのか。
C:
フランスでは金持ちが資金を出す。銀行は人の金、金持ちは自分の金で勝負する。
C:
自社株買いは株価を上げ、株主に返すだけ。
しかも投資家は海外からが多い、結局日本から資金が海外に流れていく。
もっと金の使い方につき注意してフォローすべき。
C:
年金基金はアセットマネージャーに依頼、信託銀行に株運用のシステムはどうなっているのか。
C:
GPIF 自分では運用できない、投資専門機関にゆだねる。
結局は市場の動きに連動した運用で、ベンチャーには向かわない。
以 上(浅野 応孝)