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2011/04/01(No98)

「第2の復興」

倉地 正

倉地正氏 3月11日14時26分。未曾有の巨大地震・巨大津波が東北・関東の太平洋沿岸を襲った。マグニチュード9、1000年に1度という巨大地震による大津波は10メートルの防潮堤も易々と越え、津波計の針は吹っ飛び、31か所で機器が流失した。有識者の想定を遥かに超え、万全とされた対策も,もろくも崩れた。テレビで視る巨大津波の猛威やこの大災害の惨状に皆、息を呑み声も出ない。そして福島第一原発も想定以上の津波により冷却機能が麻痺し、放射能汚染の悪夢が現実問題となった。国難ともいえる非常事態である。

「天罰」発言の都知事、詰問調のキャスター・リポーター、不安を煽り気味のマスコミ報道,かかる時に党利・党略に拘る野党・与党、果ては震災便乗詐欺などなど、許せない。一方、被災した人達にみられる忍耐強さ、秩序正しさ、助け合いの精神は海外でも絶賛されている。その人の精神性の高さはこうした非常時に顕れるものだ。非難・批判は止め、ひとつにまとまる時だ。

65年前、日本は敗戦の荒廃から雄々しく立ち上がった。今、再び「第2の復興」に向け、不撓不屈の精神で敢然と立ち向かおう。「第3の開国」より「第2の復興」である。

あれから1週間、原発事故現場で、使命感に燃え命を賭けて懸命に働く人達がいる。避難所には、希望を捨てず明日に向かって生き抜こうとしている人達がいる。彼らに皆で心を寄せよう。流言飛語に踊らず、買いだめに走らず、節電・省エネに協力することは、今、我々に出来ることだ。「日本人の心」を取り戻し、「日本の底力」を発揮しようではないか。

"頑張れ、東北!" "立ち上がろう日本!"

 

2011・3・18 記

くらちただし デイレクトフォース会員
元東京銀行・兼松・エーザイ、現兼松繊維・ハーミーズ・シンフォニア テクノロジー

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