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粋山会

すいざんかい

登山同好会(2018年版)

世話役 立石裕夫

info_粋山会
矢印

2019年2月13日 更新

目 次

テーマ / イベント名 実施日
12月月例「粋山会忘年登山(丹沢・鐘ヶ嶽)」 2018年12月18日
11月月例「箱根旧街道、湯坂路を歩く」 2018年11月14日
10月月例「奥武蔵丸山のトレッキングを楽しむ」 2018年10月24日
8月月例「お花畑の白馬三山に遊ぶ」 2018年8月1日-4日
7月月例「夏の越後駒ケ岳、山小屋で自炊の宴会」 2018年7月10日-11日
6月例会「佐渡山縦走(花を求めて)」 2018年6月10日-11日
5月例会「安達太良山(1700m)鉄山(1709m)」山行 2018年5月29日-30日
4月例会「武蔵陵墓地参拝と多摩森林科学園」散策 2018年4月09日
3月例会「大月〜馬立山」山行 2018年3月14日
1月例会「奥多摩笹尾根上の槇寄山」山行 2018年1月28日
世話役交代のお知らせ 2018年1月15日

2019年2月14日 掲載

「粋山会」12月度 忘年登山(丹沢・鐘ヶ嶽)

「信仰と静寂に包まれた趣深い山歩きと麓での温泉を楽しむ」

  1. 開催日:12月18日(火)快晴。
  2. 山域:「丹沢・鐘ヶ嶽」標高561m
  3. 参加者:江村、正田、立石、田中、築地、中重、中村、成田、間、浜口、福本、真弓、
    南井、柳瀬、蒲生の15名(敬称略)
(クリック拡大可)

鐘ヶ嶽 (かねがたけ)は、大山の北北東に位置し、小田急線本厚木駅からバスで40分程度とアクセスが良い。全員が厚木バスセンターに集合し、朝10時発のバスで出発。市街地を抜けて丹沢の山々が間近に迫る広沢寺温泉入口でバスを降りる。この日は、前日と打って変わって青空が広がる絶好の小春日和に恵まれ、快適な登山への期待が膨らむ。

(クリック拡大可)
鐘ヶ嶽・登山口にて

鐘ヶ嶽の登山口❶は、広沢寺温泉に行く道から分かれて右方向に10分程進んだところで、高い鳥居と急な石段がある(10時55分着)。登山道は、山頂近くにある浅間神社(せんげんじんじゃ)への参道となっていて、ここが「一丁目」である。三々五々登り始め、杉の樹木に囲まれた道をゆっくり進んでいくと自然に隊列ができる。直ぐ「二丁目」を示す石標と石像が立ち、更に歩を進めていくと虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)の乗った「三丁目」の石標がある。丁目石を数えながら快調に登っていく。深い樹木の中の道は爽やかな空気と静謐に包まれ気持ちが良い。「十三丁目」❷では、七沢城を支配した(扇谷)上杉定正の内室墓所の道標があり、「十四丁目」では、七沢自然センターに分岐する林道を過ぎる。登り始めて35分、「十八丁目」❸で、右方向に視界が大きくに開ける(11時30分着)。ここで小休止をとり、はるか横浜方面の遠景を楽しむ。

(クリック拡大可)
登山途中からの都心遠望

そこから登りはやや急になる。「二十丁目」は、石仏があり、明るい展望が大きく開けていて心も広やかになる。岩の上から身を乗り出すと切り立った崖の上で、少しゾーとした。小高い山を登っていくと「二十六丁目」で、そこからは見上げるような石段の登りとなる。一同、息を切らしつつ登ること20分、樹木に囲まれた大きな鳥居が石段の上に立ち、登り切ったところが浅間神社❹だ(12時14分着)。古びているが堂々としていて、山の上にしては神域が広い。お参りを済ませて、昼食をとる。西側は開けていて、遙か彼方に新宿の高層ビル、その先にスカイツリーそしてうっすらと筑波山が見える。

(クリック拡大可)
浅間神社手前の石段にて 七沢浅間神社

昼を過ぎると急に気温が下がってきた。予定時間より早めに出発する(12時35分発)。神社の左側から一登りした上が鐘ヶ嶽山頂❺で(12時40分着)、太い杉の根元に石像が二つ立ち、手前の大きな石像は、衣姿で、高い鼻、太い眉、鋭い眼光の個性的な顔をしている。不動明王と伝えられているようだ。

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鐘ヶ嶽頂上561mにて

記念撮影を終えると、「広沢寺温泉」方面の道標に沿って尾根を下る(12時47分発)。杉の樹木の中をゆっくり降りていくと、途中視界が開けた箇所が数カ所あり、右方向には大山が見え、左下方向に伊勢原市街が見える。25分位で鞍部❻に着く(13時5分着)。10年前の登山ガイドには、山の神の祠が建つとの説明があるが、朽ちてしまったのだろう、今はない。

鞍部からは、降りてきた道の方向に向かって、細くて急な道を下る。右側は深い谷でなかなかスリリングだが左側の崖に鎖がついているので不安はない。ところどころ紅葉が残っているのも嬉しい。慎重に20分程下ると平坦な広場に着く(13時25分着)。目の前が林道で、左方向に隧道が見えるが、この道は、三峯山と大山に続くようだ。

我々は、右方向に広沢寺温泉に向かってなだらかに下る。森閑とした中、渓流のせせらぎを聞きながら足取りも軽い。やがて人家が所々現れ、里の景色になると、広沢寺温泉❼に着く(14時着)。「さあ風呂だ!」と勇んで一軒宿の玉翠楼に行くと『何と。この日は休業』。幹事大慌て。その先のコンビニに他の温泉情報を聞きに走ると、途中で出会った地元の方が「直ぐそこに温泉があるよ」と教えてくれた。「ああ。良かった」その温泉「七沢荘」は、明るく広い内風呂と日本庭園のある広々とした露天風呂があり、全員笑顔で、汗を流した。本当にラッキーだった。

(クリック拡大可)
七沢荘 打ち上げ(四季旬彩 やまと)

本厚木駅近くの一戸建風の居酒屋で、全員乾杯。貸し切り状態で、いつもながら、笑い声とお酒の注文が絶えず、2018年最後の月例登山を無事終えた。

(文責:蒲生邦道)

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2018年12月07日 掲載

「粋山会」11月度月例

「箱根旧街道、湯坂路を歩く」

  1. 開催日:11月14日(水)
  2. 参加者(敬称略):築地・柳瀬・田中・中重・間・正田・眞弓・蒲生・立石・三木

11月14日、9時に箱根湯本のバス停で集合。9時10分のバスに乗り、須雲川の停車場で下車。9時25分、いよいよ天下の険にかかる。

最初は、沢沿いの道を、せせらぎを聞きながらのんびり歩く。しかし、だんだん路は厳しくなり、さすが天下の険といわれるだけの急な登りになる。一行が疲れを感じはじめた頃、間さんが気を利かし、10時45分、見晴茶屋と呼ばれるところにちょっと寄り道。そこからは紅葉が始まった箱根の山々と相模湾が展望できる絶景を楽しむことができた。

一休みした後、旧街道本道に戻り、またまた急な道を登る。

11時20分、参勤交代大名息処「甘酒茶屋」に到着。大休止。ここは美味な甘酒を振る舞ってくれる名所。多くの方が甘酒を楽しむ。

11時35分に出発。

いよいよ本格的な石畳の旧街道が始まる。昨日の雨が残り、滑りやすい丸い石を慎重に踏みしめながら登る。

ちょうど昼飯頃、二子山展望台で昼食を摂る。二子山を眺めながら、昼食を楽しむ。

(クリック拡大)
① 相模湾の絶景を眺める見晴茶屋 ② 旧街道の石畳を踏みしめて歩く ③ 昼食を摂って満足気な一行 ④ 鎌倉時代からの箱根越えの路、湯坂路の入口 ⑤ 湯坂路を湯本まで下る ⑥ 地元の居酒屋「入船」で大いに盛り上がる

昼食を摂って元気になった一行は、最初の目的地、元箱根港を目指し、歩を進める。12時50分、元箱根に到着。ところが、東海道随一の名所。観光客で大混雑。「これはたまらぬ」と、すぐに13時10分のバスにまたまた乗車。

13時25分に湯坂路入口の停車場で下車。

いよいよ、鎌倉時代から東海道が開通するまで、箱根越えのルートとして栄えた道・湯坂路に入る。

ここからはきつい登りはなく、ようやく紅くなり始めた紅葉を愛でながらのんびりと歩く。鷹巣山(834m)を経て 浅間(せんげん) 山(801.6m)に到着。休憩。

後は、ただただ湯本に向かって降るだけ。これが長い。90分の行程。3時半に湯本に着く予定が、4時過ぎまでかかる。途中、陽が沈みかけ、路が薄暗くなる。数名が危うく転びそうになる。それでも何とか事故なく、湯本の駅に着く。

そこから小田原まで戻り、地元の居酒屋「入船」に乗り込む。

それからの宴会は大盛り上がり。次から次とつまみを頼み、さらに地元・茅ヶ崎の地酒「天青」を1升瓶で注文。これが旨く、酒が進み、旅の疲れが出たのか、みんな良い気持ちになって大騒ぎ。気づくと1人6,000円を超える大散財。幹事の三木は大顰蹙。

中締めとなったが、築地さんと間さんと三木の3人は残り、さらに「天青」を2合注文。大変ご機嫌になって、家路と向かった。

(文責:三木 写真:間・正田)

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2018年11月11日 掲載

「粋山会」10月度月例

「奥武蔵丸山のトレッキングを楽しむ」

粋山会画像
  1. 開催日:10月24日(水)晴
  2. 参加者:8名(敬称略、順不同)
    江村、正田、立石、成田、三木、柳瀬、
    浜口(SL)築地(L)
  3. コース:JTB山歩きマップ、昭文社、奥武蔵・秩父
    及び奥武蔵登山詳細図
    高度差約640m(登山口317m、丸山山頂960m)
    昼食・休憩も含む設定タイム6時間20分

宿泊登山が続いたので、10月月例山行は少し軽めの山行を検討していく中で、地元では観光・ハイキングコースとしても知られている本コースを選定した。前日まで天候不順であったが、当日になって予想以上の天候となり西武秩父線・芦ヶ久保駅①に予定通り9時10分前に8人全員集合、楽しい登山への期待も膨らんだ。

諸準備の後、駅より石段を下り国道299号を右折して16分程で登山口②へ。

登山口を発9時30分に出発。民家のある集落を抜け振り返れば奥秩父の名峰両神山(百名山)が遠望できる。このあたりは高度400m弱の地であるが、珍しく山道に添って茶花がかなり散見され目に和む。道標表示を大野峠道に入れば沢沿いの道。朝の沢道はせせらぎの音と冷気が心地よい。その後沢から離れ杉林のジグザグ道を登りきると大野峠③(856m-11時20分)に着く。

大野峠の林道を横切り尾根道歩くと北東に開けたピークに出る。眺望が開け東京方面のビル群や関東の山々が眺望でき、パラグライダー発祥の地としても知られている地である。

更に西へ雑木林を抜けると電波塔があり左折するとすぐ山頂④。丁度12:00着であった。

山頂には大きなコンクリートの展望台。風情はないが眺望は素晴らしく武甲山、奥秩父、両神山、八ヶ岳等々が望め、北アルプスや南アルプスの山々も天気次第ではよく展望できるようだ。展望台の屋上で昼食をとる。

(地図上の画像をクリックして拡大可)

粋山会画像
民家の先に両神山が遠望できる
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山道にはお茶の木が多い
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大野峠に向けて
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大野峠にて
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パラグライダー発祥の地にて東京を遠望
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丸山山頂にて
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日向山山頂にて
粋山会画像
芦ヶ久保観音

丸山山頂での約30分の昼食休憩の後、日向山へ向けて暫く下ると林道と尾根へ登る山道に分かれ、左手の山道方向へほどなく進むと道標とベンチのある分岐⑤に至る。

この分岐から芦ヶ久保駅方向へひたすら下り、更に駅との分岐道標を日向山側へ向かう。

この分岐からジグザグ道を通過すると林道にぶつかり、その林道を左手に進むと芦ヶ久保山の花道の駐車場がありここより日向山の登山口⑥にはいる。軽いアップダウンの小道を進むと、日向山山頂⑦に着く。(633m 14時08分)

日向山に15分程の小休止の後、西への尾根道の後琴平神社経由の下山路に入る。

この神社まで長い木道階段を南下となるが、ハイキングコース並みとはいえ丸山・日向山縦走となると意外にタフで脚への負担も考慮してゆっくりの下山を心掛けた。

この神社からは「風の道」というしゃれた名前の山道を更に下りると芦ヶ久保観音(源寿院)⑧に至る。この観音様は通常立像、腰掛像、胡坐像等々だがこの観音様は正座していて珍しい。尚、芦ヶ久保駅からも北北西方向にはっきり見える。

観音像から暫く下るとすぐ国道299号の下山地着。(下山地着 15時18分)此処より国道越えの前方に芦ヶ久保駅はもうすぐだ。その下に道の駅が見えている。

飯能行の電車まで30分程時間がありここで簡単なショッピング。

早速に缶ビールを旨そうにたしなむ人、その他メンバーもカボス、柚子、各種柿など土産買を楽しむこと20分弱、その後駅に向かう。

芦ヶ久保駅から電車で打上げの中華店・王記飯店のある飯能へ電車で移動。


打ち上げ(飯能駅前”王記飯店”)

この店は理科実験グループが折々利用するという参加メンバーの紹介で予約。用意してくれた個室に併せ料理も大変美味で相当賑やかな打上げとなった。たっぷり約1時間半の会食を楽しんだ後飯能駅で池袋に直行組、東飯能から八王子に向かう組、所沢から埼玉方面へと三方向に流れ解散。

尚、登山口から下山地まで5時間48分。駅より登山口、下山地から駅への時間が約25分で計6時間10分強のほぼ計画通りの山行であった。

(記:築地美憲)

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2018年9月3日 掲載

「粋山会」8月度月例

「お花畑の白馬三山に遊ぶ」

  1. 開催日:2018年8月1日(水)~4日(土)
  2. 参加者 7名(敬称略、順不同)
    田中健一、戸田邦夫、間佐五郎、正田良次、佐藤潤、江村泰一、中村悠一(文責)
  3. 日 程
    8月1日 東京よりJR白馬駅へ、TAXIにて猿倉経由、白馬尻小屋泊
    8月2日 大雪渓を登り白馬山荘へ
    8月3日  杓子 ( しゃくし ) 岳、 ( やり ) ケ岳を縦走し白馬鑓温泉小屋へ
    8月4日  小日向 ( こひなた ) コル、猿倉経由JR白馬へ
    夏のイベントの一つとして、どこを選ぶかは担当幹事の頭が痛いところであるが、南アルプスの塩見岳、甲斐駒・千丈岳、昨年天候不順で途中断念した白馬岳の中から会員に選んでもらったところ昨年のリベンジをしたいと白馬岳登山となった。
    昨年は北側の蓮華温泉から白馬頂上をめざしたが、今年は皆さん憧れの大雪渓を登り白馬頂上へ、次いで杓子、鑓ケ岳の所謂白馬三山の縦走とした。白馬山系はちょうど高山植物の花盛りであり、咲き乱れる花々を満喫した。
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粋山会画像
猿倉から白馬三山ルート
白馬三山の広域図

4.詳 細

1日目:

あずさ3号」で11時半に白馬駅着、駅界隈の食堂で昼食をとったのちにジャンボTAXIで30分、猿倉❶(1230m)のバス停へ。

ここから歩いて1時間半の白馬尻小屋❷(1560m)へ向かう。

小屋の近くで群生した「キヌガサ草」を更には「ミソガワ草」を見つけさすが花の白馬と皆感嘆する。おまけに泊まった部屋の名前も「キヌガサ」でした。

各自、周りの景色や星空を楽しみながら眠りにつく。

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大雪渓と白馬岳を望む

キヌガサソウの群生

2日目:

快晴の中、体操後予定より早い5時半に出発し、雪渓下部のケルンにつき、アイゼンを装着する。雪渓は登るにつれて傾斜が急になるがアイゼンの効果はバッグンで快調に高度をかせぐ。落石に注意しながら2時間後には雪渓を登り切り登山道へ移る(*8月になると秋道と称して雪渓の最深部までは行けない)。

アイゼンを外し注意しながらジグザグ道を歩き10時前には避難小屋(2434m)につき早めの昼食をとる。ここ 葱平 ( ネブカッビラ ) から国有林案内標識(2553m)までは一大お花畑で本当に素晴らしい。

眼下には登ってきた大雪渓が、目を上げれば天狗菱の岩峰が、遠くに杓子岳の雄姿を楽しむ。

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国有林標識前にて

天狗菱と杓子岳の雄姿

お花畑

急な道を登ると村営白馬小屋(2730m)につき、そこから今日の白馬山荘❸(2832m)は目前で12時半には小屋につく。小屋に荷物を預け白馬山頂❹(2932m)へと向かう。

ガスがかかり始め、視界があまりきかなくなったが、時々、剣、立山の山々、遠くには槍ヶ岳を見る事が出来た。SUNSETを期待したがガスで見る事かなわず。

小屋横のベンチでビールで乾杯し明日からの英気を養う。

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白馬山頂にて

3日目:

晴れを期待したが、朝からガスがかかり、また風も強い。ここで今日中に帰京の必要がある正田さん、江村さんの両名は早立ちし残った5名で6時前に小屋を出る。

杓子岳(2812m)は風が強く視界もきかないので巻道を行く。

ピンクのコマクサが慰めてくれる。ガスの中を白馬鑓ケ岳❺(2903m)への急登で9時に山頂へ到着。鑓分岐で「 不帰 ( かえらず ) のキレット」を通り唐松岳、五竜へと続く道とも別れ 大出原 ( おおではら ) へ下る。

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ウルップソウ

イブキジャコウソウ

ガスも晴れ、素晴らしいお花畑と登ってきた山々を眺め昼食をとり、鑓温泉小屋❻へと足を進める。途中、鎖場を慎重に下り14時に小屋へ着く。

小屋(2100m)には露天風呂があり疲れをいやす。このお風呂は露天風呂として2番目に高く位置している(一番は八ケ岳の本沢温泉で10mだけ高い)。小屋は満員でしかも韓国、香港、シンガポール等からのインバウンドも多く、まさにインターナショナルであった。小屋からは雨飾山、火打・妙高、高妻山、戸隠の山々と星空を楽しめた。明日の素晴らしい天気を願い眠りにつく。

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鑓温泉の露天風呂

4日目:

素晴らしいご来光と朝風呂を楽しみ、6時半に小屋を出る。小日向のコル❼(1840m)までは2ケの小さい雪渓をトラバースし、長い下りが延々と続く。コルで軽食を取りながら、振り返ると縦走してきた白馬岳、杓子岳、白馬鑓ケ岳が覆いかぶさってくる。

下るにつれて下界の暑さがつらい。猿倉バス停❶に14時前につく。長い行程であった。

TAXIに乗り「八方の湯」で汗を流し、隣の「温泉ラーメン八方美人」で全員無事の登山を祝し乾杯、打ち上げとした。

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(文責:中村悠一)

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2018年8月31日 掲載

「粋山会」7月度月例

「夏の越後駒ケ岳、山小屋で自炊の宴会」

  1. 日 程:2018年7月10日(火)〜7月11日(水)
  2. 参加者:佐藤(潤)、立石、中村、柳瀬、(幹事)間、正田
  3. 概 要: 昨年9月は台風接近で中止となった山行のリベンジ計画である。今年も天気予報は幹事を悩ませた。まずまずだった予報が2日前になって、両日とも登山には“不適”に急変したのだ。しかし、最終判断を延ばした翌朝には、幸い、両日とも“”に好転したので迷いなく“決行”を発信した。
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枝折峠〜越後駒ケ岳ルート
越後駒ケ岳 広域地図

越後駒ケ岳は“魚沼駒ケ岳”とも呼ばれ、八海山、中ノ岳とともに修験者の山“越後三山”を構成する。標高は2,003mとあまり高くないが、真夏でも雪渓が残る。山頂の西側と北側は標高200〜300mの山麓まで落ち込んだ大障壁の急峻だ。東側は緩い傾斜の長い尾根が続く。登山ルートは4コースあるが、今回は枝折峠から東側尾根を行くルートを選択した。健脚なら11時間余で日帰りも可能だが、東京出発時刻やメンバーの体力を考慮して、頂上近くの無人小屋に一泊する行程とした。

7月10日(火)晴れのち曇り夕刻一時雨

東京6:08発の新幹線で浦佐に到着した5名は前泊した立石さんと7:40に改札口で合流。予想外の快晴で、駅から越後三山の山並みがくっきりと遠望でき(写真1)、期待が膨らむ。早速、ジャンボタクシーで枝折峠に向かう。登りの道は途中から狭くなり勾配もきつくなる。毎年8月には標高差800mのこの道路を自転車で一気に登る“ヒルクライム”レースが行われると聞き驚く。車窓から眺める駒ケ岳が大きくなり(写真2)、やがて浦佐から約1時間で標高1,065mの枝折峠駐車場❶に到着する。

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02 越後駒ケ岳

準備体操の後、9:10柳瀬さんの先導で登山口を出発する。登山道は良く整備されて木組の階段が続く。木陰に現れた“枝折大明神”の祠の前で初めての休憩を取り、安全を祈願する。登山道に沿って咲くコメツツジ(写真3)を楽しみながら進むと間もなく明神峠❷(9:45)。左下遥か遠くに小出の町並み、右下に銀山平の集落と奥只見湖を見下ろす(写真4)。駒ケ岳の頂きには少し雲がかかり始めるが、風がない登山道は益々強い日差しで“半端ない暑さ”に玉のような汗が噴き出す。

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03 コメツツシ 04 銀山平、奥只見湖を見下ろす

10時半過ぎ、佐藤さんが疲労と脚の痛みを訴え、登頂を諦めて戻ることを決断する。残念だが早い決断であったため安全上の問題なしと判断し、下山後の電話連絡を依頼して単独で枝折峠に下山してもらうことにする(写真5)。残りのメンバーも暑さから、いつになく体力の消耗が激しい。比較的快調な柳瀬さんが中村さんに先頭を譲り、30〜40分歩行、10〜15分休憩のピッチでゆっくりと進む。体力消耗は暑さばかりではなく、荷物が多いことにも起因しているのであろう。寝袋や自炊のための道具と食材が加わり、普段は10㎏程度の荷物が13㎏に増えているのだ。

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11:20道行山分岐❸で昼食。道行山山頂はパスして先を急ぐ。ノリウツギ、タムシバ、ウラジロナナカマドなどの灌木が目に付く。13:00小倉山❹1,378mに到着。眺めが素晴らしい。枝折峠を出発して4時間近く経過したが高度差はまだ300m余。長い尾根道である。13:40百草ノ池❺で小休憩。今年は季節が早く進んでいるためか、エンレイソウ、ショウジョウバカマ、イワカガミなどの花が終わり、高山植物の花が少ないと感じる。それでも、ニッコウキスゲ(写真6)、キヌガサソウ、アカモノ(写真7)、ヒメシャガ(写真8)、コバイケイソウ等が疲れを癒してくれる(写真9)。

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この頃から空は雲に覆われて暑さが和らぐ。そして前駒❻のピークにさしかかった頃、雨が降り出す。雨具を付けている最中に急に雨脚が強くなる。駒の小屋まであと40分、しかも難所で降り出すとは生憎である。最後の急登は岩場であり、ただでさえ苦労する岩の表面は雨が川のように流れて滑りやすい。慎重に手がかり足がかりを見つけながらルートの赤丸印に沿って長い(と感じた)登りを行く。

ようやく、上方に小屋の小さな鉄塔が見えてホッとする。16:15ずぶ濡れ、クタクタで駒の小屋❼に到着。その時、雨が上がり濃霧に変わる。室外の水場にはパイプから雪解け水が勢いよく出ている。飲用可能で5秒間と手を付けていられないほど冷たい。持参したビールをここで冷やす。

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先客は5人、私達を含めると10人。定員は40名なので広々と使える。濡れた服を着替えて、室内で夕食の準備を始める。先ずビールで乾杯!持ち寄った焼酎と各種の豊富なつまみで、疲れを忘れて盛り上がる(写真10)。そして締めは生野菜のサラダと、具を加えてさらに煮込んだビーフカレーライスに舌鼓を打つ。周りで休む先客の迷惑を気にしながらも1時間半の楽しい食事を済ませる。食後は気温15℃の室外で飲みなおす。霧中一瞬の晴れ間、小屋越しに夕暮れの山頂が顔を出す(写真11)。しかし星は見えず翌日を考えて短時間で終了し、就寝。

7月11日(水)濃霧のち曇り時々晴れ

3:00起床。濃霧のためか外気温は意外と高く14℃。3:45霧の中、ご来光を期待して小屋を出発。空身で駒ケ岳山頂❽を目指す。小雪渓を越えて20分余で山頂2,003mに到着。日の出時刻を過ぎても濃霧は晴れる気配がない。残念ながらご来光も眺望も諦め。登頂証拠写真(写真12)を撮って小屋へ下る。途中、コバイケイソウやハクサンシャクナゲの白い花が薄暗い霧の中に美しく映える。小屋では室外で湯を沸かし、それぞれが持参の麵類やご飯の乾燥食で楽しい朝食をとる。

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6:25駒の小屋を出発して、昨日と同じルートを下山開始。霧は晴れず眺望は楽しめないので、足元に注意しつつ、ひたすら歩く。それでも昨日見逃していた沿道の花々、ヨツバヒヨドリ、モミジカラマツ、ツルアリドオシ、ツルリンドウ(写真13)、コイワカガミ、等も楽しむ。昨日の暑さがないためか大分楽に感じ、予定より速いペースで進む。小倉山を過ぎる頃には雲より下に出て、遠方まで見通せるようになる。道行山分岐❸の休憩時に、前もって迎車を依頼していた温浴施設に、枝折峠到着予想時刻を電話で伝える。最後の長い尾根道を下り、枝折大明神に無事下山のお礼報告を済ませて、予定より早い11:30に枝折峠駐車場❶へ無事到着(写真14)。

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既に到着していた迎えの車で打ち上げ会場の温浴施設“神湯温泉倶楽部”へ向かう。12:30に到着して快適な大浴場でゆっくりと疲れを癒した後は乾杯。美味しい地酒“”と料理で15:00まで例によって楽しい反省会(写真15)。浦佐駅に送ってもらい、全員16:08発の新幹線で帰京した。今回も充実した思い出に残る山行であった。


(記録:正田 写真提供:間、中村、正田)

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2018年9月20日 掲載

「粋山会」6月度月例

「佐渡山縦走(花を求めて)」

  1. 日 程:2018年6月10日(日)〜6月11日(月)
  2. 場 所:佐渡山縦走(金北山)
  3. 参加者:柳瀬、築地、正田、田中、中村、中重、三木、岡田、戸田(敬称略)
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粋山会画像
佐渡山縦走(金北山)ルート
佐渡島 広域地図

6月10日(日)

日本の南に台風が発生、前線が活発化する中天気予報では10日は朝がた晴れ間があるがくもり、11日は午前中曇り午後雨になるということで悩んだが実施することにした。

全員新潟駅に時間通り集合、ジェットフォイルで佐渡にわたる。両津港からタクシーに分乗しアオネバ登山口❶に向かう。

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アオネバ渓谷に沿って登り今日はドンデン山荘まで3.9キロ、3時間の予定。

新緑の美しい登山道に入る。例年この道は高山植物にあふれているはずだが今年はすでに花はほとんど終わっていた。花の終ったオオイワカガミの大きな葉が輝き目にとまる。コイワカガミに比べ葉の大きいこと。エンレイ草も花は落ちてしまっている。タニウツギの花はまだ我々を迎えてくれている。

何回か小さな谷川を渡渉、雨だったら大変だったと思う。

12:05 昼食をとる

薄曇りであるが予想よりいい天気である。

アオネバ登山口❶…落合❷…ユブ❸…アオネバ十字路❹、尾根に出る。展望が開け明日登る金北山の姿も確認できる。遠いいなあという感じ。

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14:00 ドンデン山荘到着

ドンデン山荘❺は直接車でも来れる山荘で数名の観光客がいる。展望が最高というテラスもある。そこからの眺望という看板には東北の山(鳥海、月山、朝日飯豊)そして北アルプスの白馬、剣が見えると書かれている。今日は残念ながら見えなかった。両津の町と海の景色が美しい。

時間がまだ早いのでドンデン高原の尻立山方面に散策に出る。草原を少し進むと尻立山山頂❻、そこからの展望も素晴らしい。三方が海、北の方向は草原が続き芝尻山、雪畑山へとつながる。南は明日のコース金北山へつながる山々が見える。明日も天気になることを祈った。

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山荘に戻り風呂に入り汗を流す。こんなところで風呂に入れるとはおもっていなかったが、ゆっくり疲れを取りビールで乾杯。

18:00 夕食をとる

なかなかのご馳走である。貸し切りの大きな部屋に戻り、持って来たアルコールを飲みながら話が弾む。

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20:00 就寝

明日の天気を考え朝早く出ることにする。

6月11日(月)

朝4時 起床

外は雨である。朝食を弁当にしてもらっていたが雨の中では取りつらいので山荘で食事をとる。雨具の準備をしなるべく早く出発することにして5時前に出発、思ったより雨足が強い。

雨でなければ草原の気持ち良い道のはず、残念。

ドンデン山荘❺…アオネバ十字路❹…マトネ❼…石花越分岐点❽…真砂の峰❾…イモリのコル❿…天狗の休場⓫…役の行者⓬…あやめ池⓭…金北山⓮…マツムシ平⓯…白雲台⓰とコースは続く。ピークを6ヵ所超えなければならない。

雨の中はつらいがところどころに咲いている花に慰められる。タニウツギ、チゴユリ、ヒトリシズカ、ニリンソウ、そしてようやく花のついているオオイワカガミの群落、シラネアオイ、カタクリ、シャクナゲ、つつじに会える。

あやめ池では花はなかったが青々としたアヤメの群落が目にしみる。

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佐渡の最高峰、金北山1172m 9:30ごろ到着

山頂は祠がありまたレーダー基地の廃墟がある、あまり趣があるとは言えない。まだ雨が降っているので早々と白雲台へ下山開始。

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白雲台までの道は前もって航空自衛隊に届けなければならない道で、何か所にも新しいレーダー基地がある。このころ雨も上がり眺望が開けてきた日本海を超して本州の山並みが見える。白雲台の休憩所で雨具を脱ぎコーヒーをのんで休んでいるうちに迎えのタクシーが来る。

書き忘れたことを追加

金北山の登りの途中登山道に大きな鳥の卵が落ちているのを見つけ白雲台の休憩所の女性に見せる朱鷺の卵ではと思い持ってきたが山鳥の卵らしい。女性に預ける。

日帰り温泉で今回の反省会を行う。この温泉の風呂場から朱鷺の姿を見ることができた。優雅に飛ぶ。

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2日目は雨になってしまい佐渡の素晴らしい山歩きとはならなかったが、めったに来れないところでもあり実施してよかったとおもった。朱鷺にも会えたし。

(記 戸田)

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2018年6月30日 掲載

「粋山会」5月度月例

安達太良山 ( あだたらやま ) (1700m) 鉄山 ( てつざん ) (1709m)」山行

  • 期日:2018年5月29日(火)晴〜30日(水)曇
  • メンバー:眞弓、成田、正田、中重(L)、立石(SL)
  • コースタイム:

    5月29日 ①奥岳登山口10:30 → 11:55 ②五葉松平12:00 → 12:10
    薬師岳展望台(昼食) 12:40 → 13:20 ③仙女平分岐13:25 → 14:30
    ④安達太良山14:40 → 15:10峰ノ辻 → 16:02 ⑤くろがね小屋着(泊り)

    5月30日 ⑤くろがね小屋6:05 → 6:55 ⑥矢筈森7:05 → 8:17 ⑦鉄山8:27 →
    8:46⑧鉄山避難小屋 9:00 → 9:20笹平分岐 → 11:05 ⑨僧悟台11:15 →
    12:45 ⑩馬返し → 13:20⑪青木荘

(左地図クリック⇒PDF)

 

感 想:

5月29日

奥岳登山口でジャンボタクシーを降りると、初夏のような日差しの下で新緑が映え、春セミが賑々しい大合唱で迎えてくれた。今回の山行は季節的に梅雨入りの時期でもあったので、直前まで天候が心配であったが、そんな懸念が吹っ飛ぶような快晴となった。

ロープウェイ駅を右手に迂回し「奥岳の湯」を見送り、灌木の中に入って行くと小さなゲレンデに出る。ここでは思い思いに散らばり、横縦列になったり縦縦列になったりしながら談笑が続く。ゲレンデが尽きて樹林に分け入ると、間もなく急登にかかる。しっかり汗をかきながら上り詰めると春セミのすだく声は全く聞こえなくなる。

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奥岳登山口 五葉松平(左奥が安達太良山)

五葉松平」の木柱の先に見える乳首が妖艶に手招きをしているようで、皆興奮が抑えられぬようである。薬師岳に着き夫々思い思いに散会して昼食をとる。

空の碑の前でキネパチ、皆で一斉に上を仰ぐと薄雲のかかる空が目に飛び込んでくる。

阿多々羅山の山の上に毎日出る青い空が智恵子のほんとうの空だといふ。」

画家を目指しまた希求心の強い智恵子と同じ「ほんとうの青い空」を我々は心眼で見たような気がする。智恵子の純粋さをかみしめながら、みんな暫く無口に歩を進める。

突然山に木霊す鶯の谷渡りの鳴き声がケキョケキョ‥‥ と長く続く。5月末ともなると鳴き方も熟達しているようだ。山頂付近になると色々な高山植物が現れて、我々を楽しませてくれる。コイワカガミ、ミネズオウ、ショウジョバカマ、タチツボスミレ‥‥ 。

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コイワカガミ ミネズオウ ショウジョバカマ

山頂に着くとザックを下ろし、乳首へ這い上る。一丁前に鎖が何本も引かれ、下りは小さな鉄梯子が設置され、一瞬槍ヶ岳の穂先に登る恐怖感が走るも数歩で登りきる。そこには祠が傾き、十円と一円ばかりの賽銭が散らばる、木製の標識が岩に転がっている。大パノラマは圧巻である。東に磐梯山、西北西に西大巓と西吾妻山の大きな山塊のうねり、真北には東吾妻山と一切経山が眺望出来る。

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安達太良山山頂

今日の宿泊先のくろがね小屋に向かって「峰ノ辻」経由で下って行く。くろがね小屋はふもとの温泉の源泉に当たる場所にあり、乳白色の温泉にたっぷりと浸かってその後ビールで乾杯。疲れを癒す。

5月30日

お天気は曇り、夕方から崩れるとの予報だが、何とか持ちそう。早朝の出発で、足が少々重くゆっくりと登り始める。突然カッコウの鳴き声が谷間に反響し我々の覚醒を促すようだ。昨日の下りを登り返し「峰の辻」を右折し登りきったところが「牛の背」である。

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沼の平火口 鉄山山頂にて

尾根筋に出ると、大爆裂「沼の平火口」が圧倒的な迫力で眼下に広がっている。草木も生えない荒涼たる噴火口である。そこを右折し右手に「矢筈森」を見送り「馬の背」を辿っていく。「馬の背」の勾配が上がり鉄山の岩場にとりつく。山頂からははるか彼方に残雪を被る飯豊山連峰が望める。「鉄山避難小屋」は整理整頓が行き届き、ここで飲食を補給し中休止をとる。少し下ると「笹平分岐」に着く、右へ直角に下って行くと大きな雪渓が横たわっている、シャーベット状なのでアイゼンは履かずに進むが、途中で滑り落ちる者も出て、全員渡りきるまでに以外に時間を要する。さらに下ると「僧悟台」の緩やかな台地にが広がる。

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雪渓にて アズマシャクナゲとともに タムシバとともに

台地が終わるあたりからアズマシャクナゲ、ムラサキヤシオツツジ、レンゲツツジ、オオカメノキの群落が始まる。タムシバの白無垢の大輪の花がとりわけ鮮やかだ。季節に恵まれたせいか、花々が美しい。やがて「見晴台」を離れ急勾配を下り水量の多いい湯川にかかる丸木橋を渡ると間もなく「馬返し」に出る。

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乾杯

青木荘で温泉に浸り、辛口の地酒2種で乾杯。つまみに出してもらった「こしあぶら」の胡麻和えと山菜の天ぷらは絶品。東京に戻る新幹線の車中で雨が降り始めた。

(文責:中重・立石)

2018年4月3日 掲載

「粋山会」4月度月例

「武蔵陵墓地参拝と多摩森林科学園」散策

  • 日 程:4月9日(月)
  • 参加者:佐藤潤、正田良次、立石裕夫、戸田邦男、中重賢治、中村悠一
    成田嘉宏、間佐五郎、福本昌弘、眞弓博司、三木延義、満岡三佶
    柳瀬計宣、岡田克己
  • 行 程:JR高尾駅北口❶ ⇒ 武蔵陵墓地❸ ⇒ 多摩森林科学園❹
    ⇒ 高尾山温泉極楽湯❺
(クリック⇒PDF)
粋山会画像


春は“花より団子”ならぬ“山より桜”という訳で登山から離れて里山歩き風に高尾山の麓にある武蔵野陵墓地を参拝して多摩森林科学園の広い園内をハイキングして桜を鑑賞する企画とした。

9時にJR高尾駅北口に集合❶。朝方は少し冷え込んだが、集合時間もゆっくりであり雨の心配もない晴天であることから、いつもと違ってメンバーも軽装でリラックスしている。

まずは武蔵野陵墓地を参拝する。

北口から国道20号線を渡りまっすぐ坂道を上ると左側に多摩森林科学園の入口に出る❷。

森林科学園を右に大きく回り県道46号線沿いに歩き、陵南大橋を下に降りると左側が陵墓地の塀、右側が民家の昭和の散歩道に出る。5分ほど歩くと陵墓地の入口となる。

ここは大正天皇と貞明皇后が眠る多摩陵と昭和天皇と香淳皇后が眠る武蔵野陵がある荘厳なパワースポットである。

入口から右に回る小砂利道は北山杉の大木に覆われ、小石を踏む音が心地よい。天皇陵の右側(東側)に皇后の陵があり、それぞれ上円下方墳である❸。

暫し昭和天皇の徳を偲び頭を下げる。

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昭和天皇陵前で

続いて大正天皇の多摩陵を回ったが、その左側一帯ではブルトーザーが何やら工事をしており、まさかと思いながら衛視に質問すると、平成天皇のための工事であると言われ一同ビックリしたのである。

参拝を終わり、歩いて来た道を戻り多摩森林科学園に向かう。

10時半に多摩森林科学園に到着❹。12時半まで園内を散策することとした。

多摩森林科学園は、宮内省の林業試験場としてスタートし、今年で97周年を迎える施設である。
現在は国立の森林総合研究所の施設のひとつとして桜の品種や遺伝資源に関する研究や都市近郊林、生物多様性などの研究を行っているが、私達には日本中の桜が楽しめる施設として人気がある。

桜のシーズンである3月、4月は無休で入場料も100円アップして400円となるが、園内には全国各地から移植された約1500本の桜が植えられており、1〜3時間で回れるハイキングコースもあり2月下旬から5月上旬まで楽しめるそうである。

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多摩森林科学園の桜を背に

事実、東京での桜の開花は今年は例年より半月近くも早くなったため多摩森林科学園の桜も終ったのではと心配していたが、山桜の種類や八重桜などは満開の状態で色も薄いピンクや濃いピンクなどと多いに楽しむことができた。

アップダウンのある広い園内を歩いて汗もかいた後は、懇親会場の極楽湯に移動する❺。

森林科学園からは国道20号線沿いに1時間ほど歩くことになるが脇道をとおり40分で到着する。

この施設は京王電鉄の高尾山口駅の構内に新しくできた施設で、少しヌメリ感のあるアルカリ性単純温泉、美肌の湯である。

露店の岩風呂は勿論、檜風呂や炭酸泉、季節で変わる替り湯、サウナなど充実した温浴施設である。

温泉で汗を流したあとは、粋山会恒例の宴会である。

入浴料(タオル・バスタオル付)込みの飲み放題宴会プラン4,500円で大いに飲み、語って4月の月例会を楽しんだ。

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高尾山温泉 極楽湯で恒例の宴会

(文責:岡田克己)

2018年4月3日 掲載

「粋山会」3月度月例

「大月〜 馬立山 ( またてやま ) 」山行

  • 日 程:2018年3月14日(水)
  • 行 先:大月〜馬立山
  • 参加者11名(敬称略):柳瀬、立石、築地、中重、福本、正田、眞弓、中村、
    成田、 水口、浜口(文責)
  • 天候(大月):快晴、最高気温:22.7度 最低気温:1.6度
(右図:クリック拡大可)
粋山会画像

〈初春の大月周辺〉

当初は、この時期であれば雁など渡り鳥が北国へ戻る大きな隊列を見れるのではと、その名も 雁ケ腹摺山 ( がんがはらすりやま ) を計画しましたが、3月はまだ林道が通行止めの可能性もあり、駅からすぐ歩ける 九鬼山 ( くきさん ) 方面に変更しました。

〈山行記録〉

  • 8時40分 JR大月駅集合 出発(標高360m)。
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    大月出発
  • 国道20号を笹子方面に進み、 菊花山 ( きっかさん ) の取付からいきなり急登が続き、きついコースであるが、すぐ下に見える里の風景や周りの山並み、その奥に見えるどっしりした富士の高嶺を見ながら約1時間で、見晴らしの良い菊花山(643m)に9:45着。一片の雲もない青空に、雁ヶ腹摺山、黒岳、滝子山などの山並みが初春の感じ。
    (クリック拡大可)
    菊花山急登より 菊花山山頂下り
  • 10:00 頂上発。急な下りがちょっとした岩場で、足場が悪く慎重に進む。120mも下って200m登り返し、11:15 沢井沢の頭(720m)着。疎林の気持ちの良いフラットな尾根道もあれば、補助ロープ付きの岩肌もありましたが、順調に11:40 馬立山到着。広い頂上で風も弱く、眺望もよく、ここで昼食とする。
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    沢井沢の頭 富士山(菊花山への急登の途中)
  • 馬立山 12:05発 ここまでは概ねコースタイム通りであったが、田野倉への尾根道分枝を過ぎるとまた急な下りで「折角登ってまた150mほどの下りでもったいない」の思い、これまでも登り下りを何度も繰り返し、疲労感も積りペースダウンし、 札金 ( ふだかね ) 峠(640m)に12:50着。
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    馬立山へ 馬立山山頂
  • このペースでは、九鬼山越えの予定コースは、頂上までの長いガレ場、頂上からの急な下りを考えると壬生駅到着が大幅に遅れる危惧があり、田野倉へのエスケープルートで下山することを決定。峠からの下山路を15分ほど探索するもルートなく、13:05 もとの札金峠から九鬼山方面に進むと、田野倉への分岐点に着き、13:15 田野倉方向へ進む。
    これまでなかったブナの樹相も見かけ、なんとなく清々しい感じ。
  • 林道出合 13:30着 ゆっくり休憩して13:45発。
    富士箱根鉄道 田野倉駅14:20着 小休止して田野倉駅発14:57の電車で大月着15:03

〈反省会〉

  • まず、想定以上の足場の悪い登り下りが多くあり、大変きついコースで、予定を変更くして九鬼山には行かずに札金峠近くからのエスケープルートで田野倉に下山しました。
  • 高低差は今回750mありましたが、九鬼山に行っていたら、1,150mにもなりタフなコース。
    気温が高く雪がなく救われましたが、3月ですから、雪が残っていて北寄りの季節風が強ければ、今回のエスケープルートであってもスムースに下山できなかったのではと思い深く反省しました。標高の低い山の割には、難易度の高い山でした。
  • 大月駅開業2年後の明治37年創業の、駅前にあるお店で10名参加して反省会。 お酒が美味しく、ほろ酔い気分になりましたが、疲れている身には酒量が多すぎたようで、高尾までの車内では、殆ど(10人中7人)が熟睡でした。
    (クリック拡大可)
    反省会
  • 九鬼山の由来と関係があって(?)同じ山域には、神楽山、御前山もあり信仰の山なのでしょうか?。昔から盛んであった富士詣とも関係があるのでしょうか?

(文責:浜口治雄)

2018年2月15日 掲載

「粋山会」1月度月例

「奥多摩笹尾根上の槇寄山」山行

  • 日 程:1月28日(日)晴時々曇り
  • 行 先:槇寄山
  • 参加者:中村、戸田、成田、真弓、江村(記・敬称略)

【行 程】

武蔵五日市[8:34~9:00]→❶仲の平[9:55~10:03]→❷槇寄山[11:58~12:33]
→ ❸数馬峠[13:15~13:22]→❹仲の平バス停[14:22]→❺数馬の湯[14:25~16:08]
→ 武蔵五日市[16:57]

(右図:クリック拡大可)
粋山会画像

2018年第1回の定例山行は奥多摩の三頭山へと伸びる笹尾根上にある槇寄山に行くことにした。往復コースタイム3時間と冬場にしてはほどよい行程、コースはそれほどの急登もなく、気持ちの良い樹林帯の道で、頂上からは富士山の展望も期待出来る山である。しかし直前の22日に東京地方に大量の降雪があったため、決行するかどうか少し悩ましいところではあったが、その後好天が続いたことや当日は晴との予報であったため実施することに決めた。

結果的には全行程ほぼ雪上の歩行だったが、雪の状態がよく、ほかほかの雪の上、雪景色を楽しみながらの極めて快適な山行になった。富士山は雲の上から頂上がほんの少し見えたくらいだったが、三頭山、御前山、大岳山など奥多摩の名山や、昨年登った上野原の坪山も良く見え、展望も楽しめた。

JR武蔵五日市駅8時50分集合、日曜だけあって9時丁度の数馬行きバスは増発で2台出るようだ。凍結したという払沢の滝に行く人が多いらしい。2台でも立っている人もいる。それでも数馬まで行く人は数人程度。終点の一つ手前の仲の平で下車、ここでスパッツ着用。南沢沿いの道を選ぶ。バス停の先を左折し、舗装道路を進む。こちらはかなり奥まで人家が点在している。10分強ほど車道を進み観音堂の先の民家の左手から登山道に取りつく。ここまで道路に雪は全くなかったが登山道に入った途端に雪道になる。しばらく右手に電気の通っている動物除けのネット沿いに登っていくとやがて道は尾根沿いになる。雪は非常に柔らかくフカフカで、歩きやすくアイゼンも不要である。さしたる急登もなく、途中九頭竜橋からの道を合わせ、間もなく国定忠治が眺めを楽しんだというポイントを通過、何かそのような言い伝えが残されているのだろう。やがて道が北側の山肌を巻くようになると西原峠に到着、ここは秋川沿いの集落と甲州側の上野原をつなぐ古くからの峠路である。

ここから本日の目的地である槇寄山は一登りで、5分弱で頂上着、木のベンチが2組あるが誰もおらず我々の貸切である。期待していた富士山方面は木が伐採されているが雲がかかっている。しかし目のいい人がほんのわずか雲の上からちょこんと頭を出している富士を発見。坪山や三ツ峠は良く見える。

雪道にもかかわらず、予定通りの丁度12時に到着したのはさすがのチームワークである。ここで昼食にする。戸田さん持参の味噌汁を皆でいただくが、風があり寒いので暖かい物がおいしい。30分余りゆっくりして出発、帰路は笹尾根をしばらく歩いて数馬峠から出発点の仲の平に戻る。数馬峠まではアップダウンの少ない、雰囲気のよい樹林帯を行く。

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パウダースノーを踏んでの登高 槇寄山頂上(中村さん撮影)

パウダースノーを踏んでの登高途中左手には大岳山、御前山、遠方には雲取山、振り返れば三頭山も見える。少し下って40分で数馬峠着、ここも昔からの峠路で笹尾根上にはこのような峠がいくつもある。古来より往来が盛んだったのだろう。

下りも相変わらずほかほかの雪で、膝への負担も少なく楽である。峠から丁度1時間で仲の平バス停着、ここから本日の最大の目的地?である数馬の湯は数分舗装道路を下ったところにある日帰り温泉である。

次のバスまでは約1時間半あったのでゆっくりと入浴した後、1時間ほど打上を行うことも出来た。山行の打上げは、今日の山行の思い出や次回以降の山行の話など話題が尽きることがなく本当に楽しい。

しかしバスの時間があるので切り上げざるを得ない。16時8分のバスに乗車、五日市に出て解散した。

(文責:江村泰一)

2018年1月15日 掲載

「粋山会」世話役交代のお知らせ

粋山会の今年度(2018年)以降の世話役、副世話役について変更がありましたので以下の通りお知らせします。

  • 世 話 役:立石裕夫会員(新)
  • 副世話役:三木延義会員(継続)江村泰一会員(新)

◇ ◇ ◇

新旧世話役のご挨拶

中村 悠一

私は、2013年に戸田世話役の命を受け後任を拝命後、5年間にわたり粋山会の世話役としてやってまいりましたが、大きな事故もなく今日までやってこられたのは、粋山会メンバーの皆様方のご協力のお陰と深く感謝しております。

後任の立石さん、三木さん、江村さんは皆様ご存知のように立派な方であり、粋山会の更なる発展にご尽力願える事と確信しています。

今後は一会員として粋山会の発展に力を尽くしたいと思いますので今まで同様 よろしくお願いいたします
以上、簡単ですが 御礼と連絡まで。

◇ ◇ ◇

立石 裕夫

この度中村さんから粋山会世話役のお話を頂き、少しでも皆様のお役に立てるのであればとの考えで当お役目を拝命することといたしました。

小生(立石)ひとりでは、登山の経験・知見においてまだまだ足りないところがあり大役に不十分であると考えています。 この度、三木さんに加えて江村さんにも副世話役になっていただき、三木さん・江村さん・小生(立石)の3名で世話役として皆様方のお役に立てればと考えています。

前任の素晴らしい業績を残されました中村さんに比すことはとてもできませんが、皆様方のご指導・ご鞭撻を頂きながらご満足の頂けるような粋山会の活動を展開いたしたく考えています。

山歩きは、四季折々の大自然の美しさを満喫出来て大変楽しいですし、更にはアンチエージングに資するもっとも良い方法ではないかと考えています。 安全登山を最優先に考えて、楽しい山行を皆様方とご一緒できればと考えています。 皆様のご協力を切にお願いいたします。

2018年1月

 

粋山会画像
① 相模湾の絶景を眺める見晴茶屋 
粋山会画像
② 旧街道の石畳を踏みしめて歩く 
粋山会画像
③ 昼食を摂って満足気な一行 
粋山会画像
④ 鎌倉時代からの箱根越えの路、湯坂路の入口 
粋山会画像
⑤ 湯坂路を湯本まで下る 
粋山会画像
⑥ 地元の居酒屋「入船」で大いに盛り上がる