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一般社団法人 ディレクトフォース

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2021年2月3日

見出し教育部会 授業支援の会

2021年2月3日
教育部会 授業支援の会

見出し 2020年 オンライン授業実績

目 次

掲載日付 タイトル
2021年2月1日 事例1:高校生の今日的課題(SNS活用の光と影)をオンラインで250名対象にパネルディスカッション
2021年2月1日 事例2:感動を呼んだ基調講演と 150名を少人数グループに分け講師とオンラインで

(掲載日:2021年2月1日)

授業支援の会の2020年における授業の特徴は、コロナ禍の影響下でも、対面方式だけでなく、さまざまなテーマをオンライン形式でも実施したことです。ここではふたつのオンライン授業の事例をご紹介します。

◇ ◇ ◇

事例1

高校生の今日的課題(SNS活用の光と影)を
オンラインで250名対象にパネルディスカッション

事前準備 ① 事前打ち合わせによる生徒との目線合わせを重視。

SNSの活用方法にひとつの正解があるわけではありません。ですから、私たち講師が解決策や知見を生徒に伝えるというよりは、PDを

通じて生徒自身に自分の意見・考え方を持ってもらう」進め方がより適切だろうと考えました。このため、従来以上に生徒との目線合わせ、問題意識合わせが重要と考え、生徒パネリストとの事前打ち合わせを重視しました。

事前準備 ② 事前打ち合わせを通じて生徒たちの考えがどんどん深まっていった。

事前打ち合わせを合計3回実施しました。最初は、先生方のみとDFが参加しZoomで実施。ここでは、先生方のお考え、特に今回のPDを通じて生徒に考えて欲しいこと、そのためにDFに期待される事などを十分議論しました。

2回目は、先生方に加え生徒側パネリスト9名全員とDF側パネリスト4名全員が対面で実施。まずDF側から、1回目の先生方との事前打ち合わせをもとに考えた基調講演素案を簡単にお話した後、9名全員の生徒パネリストからの意見・疑問・考えを聞かせてもらいました。この時、DFパネリストは生徒パネリストたちの発言を聞きながら、「なぜそう考えたの?」「それに対してあなたの意見は?等の投げかけを行いました。最初は静かだった生徒パネリストたちが次第に生徒自身の課題として、テーマをより深く自分で考えていく様子が感じられました。2回目事前打ち合わせの最後に、3回目(生徒にとっては2回目)の事前打ち合わせにむけて、今日の議論をもとに、より深く考えてもらうようお願いしました。

3回目では、生徒パネリストたちの意見は、私たちがお願いした以上の、非常に深い内容のものに進化していました。また、内容そのものも、SNSという世界だけでなく、そもそも人と人のコミュニケーションはどうすればよいのだろうという、私たち大人でも非常に重要な内容へと大きく広がっていました。これは私たちにとってたいへんうれしい驚きでした。パネル・ディスカッションすべき内容がより広くより深くなっていたからです。

本番 生徒パネリストのさらに深い考えに驚かされた。

迎えた本番(Zoom)では、まずDF講師による基調講演から始まりました。

この講演では3回の事前打ち合わせを踏まえ、そもそもコミュニケーションとは何だろうという話から始まり、コミュニケーション・スキル、自分の意見を持つ人になるための心がけ、そして結論という内容でした。
この講演をもとに生徒パネリストとのPDが始まりました。3回目の事前打ち合わせの内容よりも、生徒パネリストの意見がさらに深くなっており、またまた驚かされました。一般の生徒からもいろいろな質問が出され活発なPDができました。やはりテーマが生徒の身近で今日的課題だったからだと思います。


(教室内で基調講演中のDFパネリスト  Zoomにて配信中の様子 )

フォローアップ① 授業の内容をさらに深める振返りシートの重要さ

PD後の振返りシートの中にはPDの時間内で質問しきれなかった追加質問も多く、DFパネリストが手分けし回答文書を作成し学校に送付しました。

例えば次のような、とても本質的な追加質問およびそれに対するDFパネリストからの回答がありました。
「追加質問:周りの目を気にせず行動するには、どうしたらよいか」 
「DFパネリストからの回答の一部: 私たちが気になるのは、「他の人の意見そのもの」ではなく、自分への批判・反対だと思うのです。その解決方法としては、まず、違う意見や立場が存在することを認め、次に、自分の意見に筋道を立て、その上で相手の意見をもとに自分の意見を修正することが恥ずかしいことではないと考える、そして最後に他人と意見や選択が異なるその人に対する「感情」を直結させないということ。今も私も苦労しています。でも、数多く体験するうちに身につきます。」
この質問および回答は私たち大人でも十分通用します。グローバル化の真っ只中にいる日本社会・企業では「自分の意見を持ちそれを相手とコミュニケーションする力」が非常に求められているからです。

フォロー・アップ② 改善点もある

本番では学校側とご相談し下図(拡大可)のような方式としました。パネリスト教室での基調講演やPDはパネリスト教室におかれたPCで撮影し、Zoomで各教室に配信。

パネル・ディスカッション レイアウト(白梅学園 2020.10.21)

また、各教室の一般生徒からの質問も各教室に設置されたPCからZoom経由でパネリスト教室に伝えられました。結果として、パネリスト教室から各教室、各教室からパネリスト教室へのZoomで送受信される映像や音声に一部途切れがあり、対面授業ほどにスムーズな進行とはいきませんでした。これらの点について、DF講師陣で反省会を実施し、様々な改善案を検討しました。この中でも特に重要だと考えたのは従来の授業やPD方式を単にオンラインに置き換えるというより、オンラインでなければできない優れた授業形式(例:チャット機能の活用により生徒の意見をより活発化する)です。これらの点についてはこれから高校側といろいろ協議し改善していけると考えています。

以上 
(授業支援の会:根塚眞太郎)

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事例2

感動を呼んだ基調講演と
150名を少人数グループに分け講師とオンラインで議論

事前準備 ① 生徒たちから講師一人あたり10個前後の質問を受け取り講師は十分な準備。

まず、DF側から講師陣の略歴や生徒と議論したい点をまとめて学校側に伝えました。それにもとづいて学校側で班を作り、各班7人/班から事前に講師毎に3~4個の質問を作成してもらい、DF側に送付。DF講師はこの質問にもとに、ひとりの講師が30分/班で、3つの班を担当し、生徒側からの質問に答える形で セッションを準備。この方式だと、各生徒は異なる3講師から多様な話が聞け、講師からすると合計20人程度の生徒と意見交換ができるというわけです。

生徒から寄せられた事前の質問は多岐にわたり、例えば「学歴・経歴はなぜ必要か」「挫折をした経験はあるか。もしあれば、その時立ち直るのに何をしたか」など、私たち大人でも考えさせられるものばかりでした。

事前準備 ② オンライン授業のため細かな準備

学校側による細かな手順書作成、それにもとづくDFとの合同リハーサル2回、オンラインが途絶した場合の対策等、かなり緻密な準備をしました。

本番① 基調講演は、非常に心打つ内容:夢と志の実現にむけひたすら挑戦された経験

まず、十河哲朗様〈「三井物産のさかなクン」として名を馳せ、その後他の仲間とともに「サーモン完全陸上養殖事業」に挑戦し、2019年に市場出荷を果たした35歳の株式会社FRDジャパン取締役COO(最高執行責任者)〉 にお願いし基調講演をして頂きました。子どもの頃から大の魚好きで、「魚に関わる道を進みたい」という夢と志の実現に向けひたむきに挑戦されたとても心に響くすばらしいお話で、生徒からは多くの感動の声が寄せられた講演でした。


十河様(後列・中央)と仲間の皆さん
(基調講演資料より)


陸上養殖場で育ったサーモンを手に持つ十河様

本番② 続いてDF講師が多岐にわたるテーマに関して説明および質疑応答

続いて、私たちDF講師による授業に移りました。


DF講師は東京、生徒は仙台で少人数による
質疑応答を含めた授業風景

ここでは、事前に学校側から送られていた生徒・各班の質問をもとに、多岐にわたるテーマをDF講師が説明質疑応答しました。説明テーマのいくつかをご紹介すると、「予測困難(例:入試制度変更、コロナ等)な世の中、必要なのは対応力。そのために、高いアンテナを立て、人生の仮目標を作り、Whyによる掘り下げ、二足のわらじを履く(例:自分の本当にやりたい仕事と、安定した生活できる仕事)」、「仕事は楽しいか、つらいか。仕事を楽しいと感じるために、得意なこと・好きなことを仕事にする、プロのスキルを持つ、常に好奇心を持つ、新しいことを積極的に吸収する」等々。1班あたり30分という限られた時間でしたが、今回は、ひとつの班が平均7人と少人数であったこと、生徒の関心事を質問という形で事前に確認しそれをもとに講師が授業を組み立てていたことなどから、活発な質疑応答意見交換ができました。

フォロー・アップ① 反省会を実施し、様々な学校側・Df側の改善点を検討。

学校側・DF側関係者が参加し、コンテンツ面および運営面について反省会(Zoom)を実施しました。多くの改善点が挙げられた中で、当セッションの目的の更なる深化と共有化、事前の生徒への指導・意識付けの強化、オンライン授業の様々な工夫等が議論され大変有益な反省会となりました。

フォロー・アップ② 学校側から高い評価。

以下は、担当いただいた先生からの終了直後のメールの一部です。

フォロー・アップ③ オンライン(Zoom)によるPDは十分実用に耐える

今回、実施場所は、当初の仙台二高の講堂から、コロナ禍のため、急遽Zoomに変更されました。この変更決定直後、最初のリハーサルを実施したのですが、これがかなり厳しい結果でした。お互いのZoom上の映像がカクカクになったり音声がかなり途切れたり、ハウリング・エコーがあったり、果てはリハーサル中に停電が起こったりと、かなり多くの問題が認識できました。原因を追求し、完璧を狙うのでなく現実的な方法での対処を学校側といろいろ検討し2回目のリハーサルを行い、本番のメドがつきました。いろいろなバックアップ・プラン(例えば、Zoomが完全に途絶した場合等)を準備の上、Zoomによる本番セッションに臨みました。本番では想定内の細かな問題がいくつか発生しましたが、全体的にみればかなりよい結果が得られ、オンライン授業は十分実用に耐えると感じました。

以上 
(授業支援の会:根塚眞太郎)

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