瓦版

( 2020年7月22日 掲載 )

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DF技術部会瓦版第57号

発行:2020年7月22日 世話役:横山 祐作 副世話役:矢島 健児 編集・文責:矢島 健児

【例 会】

  • 開催日時 2020年7月3日(月)
    13時00分:例会 東京ウィメンズセンター視聴覚室ABC ‥‥‥ 出席者24名

【目 次】

  1. 活動報告:横山 祐作 世話役
  2. DF事務局報告:小林 慎一郎 会員
  3. 分科会活動報告
     ✦ 理科実験グループ:関口 洋一 会員
     ✦ リスクセンス推進研究会:中田 秀臣 会員
     ✦ 医療懇話会:赤堀 智行 会員
  4. 講 話 「からだの科学 ー痛み この不思議な感覚ー 」
     ✦ 鶴岡 正吉 会員 医学博士(1284)
  5. 編集後記矢島 健児 副世話役

活動報告 横山世話役

  1. 技術部会技術部会の活動方針の確認
    ✦ 新型コロナウィルス感染状況を踏まえ4月例会を延期した。また4部会の代表がZoomミーティングを開催し、今後の活動について打ち合わせした。
    ✦ 例年10月に実施する工場見学会を中止することとした。また、12月の例会は医療懇話会推薦テーマそして忘年会を昭和医大食堂で実施する予定。
  2. 今後の例会について出席者にZoomを利用したリモート例会の可否について確認したところ、大半が現状では三密対策として有効であり、賛成が多数を占めた。
  3. 2月までの会計報告がなされた。
    横山世話役の説明資料はこちらをご覧ください。

DF事務局報告 小林 慎一郎 会員(事務局)

技術部会小林慎一郎会員より以下の報告があった。

  1. 今期(令和2年8月まで)DF全体では営業利益は黒字を確保できる見通しとなった。
  2. DFの事務所では三密回避の対応のためにプロジェクト体制を組んだ。具体的には602会議室を整備、602-Aと602-B の2室とし、従来の理科室を651室内に移転、同時に651内にリモート対応可能な機器を配備し「スタジオ651」を設置た。
  3. 指名委員会における公正なプロセスを経て、6月18日の理事会にて、次期代表理事に段谷芳彦理事(会員番号740 現在74歳 丸紅出身)が選出された。
  4. 今後、新型コロナ共生時代を生き抜くためのリモート交流戦略を構築する組織設置を提案している。

分科会報告

経済・産業懇話会

新型コロナウィルスの影響で当面活動停止中により報告なし。

理科実験グループ 技術部会

理科実験グループ 関口会員より以下の報告があった。

  1. 本年の理科実験グループの活動状況
    2019/4~2020/3月173回(実績)であったが、新型コロナ感染の影響で2020/4~2021/3の開催予定が急減して39回となる見込み。
  2. 2月28日以降理科実験G内の定例会、世話人会、テーマ検討会、タスク検討会などがZoom会議で実施した、5月のZoom定例会には40数名が参加した。
  3. 理科実験グループ独自で新型コロナ感染予防策ガイドラインを作った。

関口会員の説明資料はこちらをご覧ください 。

リスクセンス推進研究会 技術部会

リスクセンス推進研究会 中田秀臣会員より以下の報告があった。

  1. リスクセンス向上の活動状況(1月の報告以降)
  2. リスクセンス推進に関する研究へのご支援のお願い
    三菱UFJ信託財団からの助成研究中であり、組織診断シート、個人のリスクセンス診断シートの見直し作業についてDFの支援をお願いしたい。

中田会員の説明資料はこちらをご覧ください 。

医療懇話会技術部会

医療懇話会 赤堀智行会員より以下の報告があった。

  1. 医療懇話会の方針
    技術部会会員に役立つ医療及び健康情報を中心に年3回(4月、6月、12月)に実施する事に変更はない。今年12月は昭和医大にて佐藤会員の紹介により土肥教授の講演と忘年会を予定している。
  2. 今回の講演会は4月に予定していたDF会員である鶴岡正吉氏による講演であり、鶴岡氏の略歴を紹介した。

赤堀会員の説明資料はこちらをご覧ください 。

講話 「からだの科学 ー痛み この不思議な感覚ー 」
   鶴岡 正吉 医学博士(会員 1284)
   帝京平成大学大学院健康科学研究科元教授 昭和大学歯学部客員教授
テキサス大学歯学部教員教授 首都医科大学(北京)客員教授

技術部会

痛みは、古代ギリシア時代アリストテレスが感情の1つの状態であり、不快の情動と定義された。1894年Mフォンフライは皮膚上に感覚点を発見した。感覚点には触点、圧点、温点、冷点、そして痛点があるとした。さらに1968年E.R.パールは痛みの受容体を発見した。

(このようにまず痛みの歴史から話が始まった)。痛みの基礎研究は、鎮痛剤の開発含めて動物実験により行われた。

痛覚は身体の異常を感知する感覚で警告信号となる。痛みの定量化では10cmのVAS、フェイススケールの紹介があった。

痛みと痛覚は違う。そして痛いと感じる仕組みの生理学的内容を一般人(会員)が理解し易いように説明がなされた。痛覚の特徴として内臓痛は筋性防御を発現する。刺激が加わっている間中痛みを感じ痛みが無くなることは危険が去った事のサインである。そして脳が痛みの感じ方を変える。また、痛覚を修飾する仕組みがある。加齢に伴い侵害刺激に対するト疼痛閾値は上昇する。つまり慢性疼痛が発生しやすくなる。最後に、恋が成就しない時の痛みは生理学では説明できないし、鎮痛薬も効かないとジョークで痛みの説明が終えられた。

さらに、今まさに我々が脅威にさらされている新型コロナウィルスについてヒトに感染する7番目のコロナウィルスであるとの説明から始まり、感染経路、細胞への侵入法、増殖、そして抗ウィルス薬について作用原理、今後の開発動向について有益な講話をして頂いた。

鶴岡講師の説明資料はこちらをご覧ください 。

編集後記

技術部会今年度の6月の技術部例会は7月3日にいつものように東京ウィメンズプラザでのライブ開催となりました。このような時期ではありましたが熱心な会員が24名集まりいつも通りの熱気を帯びた例会となりました。ただ全体での懇親会は時節柄見送りで、会終了後会員は足早に帰宅していった事が心残りとなりました。早く以前のように皆で集まりわいわいがやがやしたいものです。

鶴岡会員の「からだの科学―痛み、この不思議な感覚」講演は、良く通る声で、大変わかり易く,また親しみやすい口調で講演していただき、からだの痛みを考える上で大変示唆に富んだお話しであった。また、新型コロナウィルスについてのお話も時節にピッタリの話題で大変為になりました。DF会員から感染者が出ない事を祈りたいと思います。

(文責:矢島健児)